【iOS/Android】ブルーアーカイブ【学園×青春×物語RPG】
2023.01.23.Mon.23:07

厳密には積みゲー消化ではなく、当ブログで扱うべき対象のゲームではないが、いろいろ書きたいので書いた。
●レビュー説明
プレイ期間:サービス開始から現在まで(半年程休息期間あり)
プレイ時間:不明
プレイ環境:Android/iOS
プレイ人数:1人(フレンド要素あり)
●概要とか特徴
学園都市の先生となり、様々な学園の生徒達とつるんでトラブルを解決していく。
ジャンルとしては半自動シミュレーションRPG…のような感じ。
●公式
https://bluearchive.jp/
●おすすめ度とまとめ
3.4/5.0
透き通るような世界観が魅力的なスマホゲーム。
ストーリー、グラフィック、音楽、メディア展開、コミュニティなど、どれを取っても高い魅力があるのだが、ゲーム性そのものに難あり。
2023/05/22 記事内容の修正。内容を少しキレイにまとめました。あと点数の変更 3.8→3.4
●Pros/Cons
▼良いところ
○各要素の質が高く、非常に高い魅力がある
前述の通り、ストーリー、グラフィック、音楽、メディア展開、コミュニティなど、どれも高いクオリティとなっている。ストーリーについては後述するが、多くのキャラクター達が良好なストーリーをベースに描かれており、惹かれるものがある。ストーリーで活躍したキャラクターが実装される際は「これ欲しい!」となることうけあいである。
透き通る世界観に合った立ち絵もさることながら、戦闘中はSDキャラをベースとした可愛らしい3Dモデルの生徒達が派手な銃撃や爆発と共に走り回る様子はとても趣深いものであり、モーション一つ取っても拘りを感じられる。
また、絆(好感度)を深めた生徒の個別ストーリーを進めることで、メモリアルロビーと呼ばれる、Live2Dで作成された特別なアニメーションを見ることができるようになる。初期実装の生徒以外の殆どのキャラがフルボイスであり、セリフ毎にモーションが設定されていたり、頭を撫でることができたり(!?)と、これまた拘りを感じられる作りになっている。ゲームを始めて最初に見ることができるユウカのメモリアルロビー演出でブルーアーカイブに引き込まれた先生も少なくないだろう。
グリッチポップを主体とした音楽群も聴きごたえ抜群であり、当然サントラも聴きごたえ抜群である。ただしガチャ時のBGMはスキップされがちである。また、人気キャラクター陸八魔アルの実質的なテーマ曲のようになっているUnwelcome Schoolはミームと化しており、何かしらで聞いたこともある人も多いハズ。
○スマホゲームにしては珍しい、引き込まれるストーリーや世界観がある
ストーリーが高く評価されるスマホゲームは数少ないが、ブルーアーカイブはその一つに含まれるといっても過言ではないだろう。生徒達と先生が織りなす他愛のない日常やトラブルを解決したりするが、その中で生徒達や世界を脅かす存在が少しずつ判明し、それに生徒達が団結して立ち上がったり、先生が"大人"として"子供たち"を守るために立ち向かう……といった感じの話になっている。笑いあり涙ありでいろいろな展開が待っており、回りくどい表現も少なく、非常に読みやすい。多くのユーザーに支持されている。その中でも、二つの学園を巻き込む陰謀を描き、多くの生徒たちが複雑に絡み合い活躍するエデン条約編は特に評価が高い。
また、キャラクターや設定に対するモチーフなどもちゃんと練られて作られており、考察の余地が広いのも特徴。
○各メディア展開
Youtubeでは公式のチャンネルがあり、マスコットキャラクターのアロナがお話するだけのアロナちゃんねるや、アニメーションPV、単発の3D動画など、多くの金が掛かった動画が作成・投稿されており、定期的に話題になっている。生放送も時折実施されており、ツイッターのトレンド入りも見られる。また、直近開催された体育祭イベント「晄輪大祭」では、同イベントのサイドストーリーを描いたドラマCD、小説などが発売された
加えて、ツイッターで名前を呟くと凍結されると噂の某ダウンロードサイトでは、なんとASMR作品も発売されていたりする。Yostar関連作品としてはアズールレーンのASMRが先に出ているが、製作までYostarがやっているのはこちらが初となっている。
さらにさらに、今までショートアニメーションがちらほら作成されており、TVアニメ化が切望されていたが、2周年に伴いTVアニメ化が発表された。透き通る世界観は留まることを知らない。
○コミュニティ
二次創作なども盛んであり、SNS等ではイラストを見かけたりすることも多い。自分だけのメモリアルロビー(意味深)を探しに行くのも一興か。
○その他良いと思ったところ(ほぼゲームシステム部分である)
・掃討というスキップシステムにより、通常のスタミナ消化が速やかに完了できるため、毎日攻略が必要なイベントが開催されている場合を除き、デイリー消化が早い。
・ギブアップ(クエストリタイアみたいなもの)か失敗するまでリスタート回数に制限がない。一部コンテンツ以外は失敗しても挑戦時のスタミナなど殆どが返却される。
・イベントストーリーを読むために求められる育成がかなり低く、イベントのタイミングで始めたプレイヤーでも全て見ることができる。アークナイツお前のことだよ
▼好みが分かれるところ
○ストーリーについて
評価は人次第なのであまり気にしてないが、他ライターの名前を出すようなやたらと持ち上げた評価文を見かけることもあり、流石に?と思うところはある。以下に気になる部分を列挙する。
・序破急の序がやや長く、中弛みしがち(初期のストーリーで顕著)
ストーリーそのものの評価は高いのだが、全体を通してみると、日常や生徒達と先生のやり取りが描かれていることの多い導入以降の展開が中弛みするきらいがある。後半部分の展開のための前半部分といえばその通りで、それに対しての感じ方は人によって異なるが、筆者としては展開のスパンが長く感じられ、やや退屈に思ってしまう。ブルーアーカイブのストーリーがいわゆる一世代前のエロゲ的な側面があるというのは、こういうところにあるのかもしれない。エロゲ殆どやったことないけど。
・ストーリーでのイベント戦闘がつまらない(初期のストーリーで顕著)
ストーリー展開において、通常の任務戦闘と同じように戦うシーンが多々あるが、やらされている感が強く、非常にダレやすい。完全オートで演出の一環とゲーム側が割り切っているなら別に良いが、マニュアル操作しないと負けたりする場合もあり、面倒くさい。
ただし、エデン条約編以降に作られたストーリーでは、戦闘の演出がかなり強化されており、一転して見どころの多い部分になっている。一部、難易度の高いイベント戦闘もあるが、展開的にアツいところなので……頑張ろう。
・全く意味のない選択肢。
他のゲームでもたまに見られるが、工夫がなくつまらない。つまりは主人公のセリフを選択肢としているというだけなのだが……後のセリフ変わらんなら最初から1行で書け!

▲めんどくさいので画像は引用
○先生(主人公)のキャラクター像
基本的には呑気な感じだが、生徒達を守るために毅然と立ち向かう大人……と思っていると突然変態になったり、おもちゃをカードで買い始めるダメ大人になったりする。話によって落差が酷く、困惑すること間違いなし。特に、キャラ別のエピソード(絆エピソード)の先生ははっちゃけていることが多い……と思いきやめちゃくちゃ距離を取ったりしていることもあり、絆エピソードではもはや生徒毎に別人の先生が居る説まである。
最近では漫画版先生(ブルアカ界の藍染惣右介と言われている。似てるかは正直微妙)も登場していたりするが、プレイヤーの分身である先生をどう解釈するかはプレイヤー次第であることに変わりはない。
○設定が明確になっていない部分が多い
世界観はともかくとして、細かい設定がよく分からないところが多く、話を一度見ただけでは理解できないことが多い。キャラクターの掛け合いを楽しんだり、ストーリーの雰囲気を楽しむ上では特に影響はないし、考察の余地がある・想像に委ねているとも言えるので、あまり影響はないと思われるが……
○強化素材の入手が渋い
常設コンテンツではキャラ強化用素材(スキル強化素材・経験値レポート)の入手量が多くない。キャラ追加までの時間稼ぎなどと揶揄されている。救済措置として、特定期間ごとに何かしらのコンテンツがドロップ2倍キャンペーンになっているが、スタミナを回すべきイベントとスタミナを使うコンテンツのドロップ2倍期間を被せたりするため、どこか悔しい精神があるのかもしれない。また、課金パックで育成素材を売っていることもある。集金が酷いと感じるか、金を使えばさらに強化できると前向きに捉えるかは先生次第。
最近のアップデートでは、経験値レポートを除いた育成素材については、いくつかの学園グループ毎に回収できるようになったため、ある程度狙った学園の素材を集中して手に入れることは可能になったが、入手量が多くないという問題自体は解決していない。イベントをしっかり周回して、回収する必要がある。
これらの内容からよく、ブルアカは盆栽ゲーム!(毎日ちまちまと育成を進めていくゲーム)と言われることもあるが……限凸強化だけはハード落ち(後述)していない限りちまちまとすら進められず、基本的にガチャの副産物である神名文字のかけらを使うことになる。特にステータスが重要になるアタッカー・ヒーラー・タンクは限凸によるステータス補正・固有武器補正・地形補正(ヒラ除く)が大きな影響を及ぼしており、高難易度攻略においては限凸されていることが前提となっている面がある。
▼良くないところ
○とにかく鼻につくゲーム性
前述した、ブルーアーカイブの良いところを台無しにしている部分。ゲーム以外が完璧なゲーム。以下に問題点のある要素を列挙する。大前提として、下記の殆どの点は高難易度(総力戦Insane以上やイベントチャレンジミッション等を想定)において顕著になる点であるということに留意していただきたい。それ以下の難易度においては、気になる人も居るだろうが攻略上は大きな影響はないと見て問題ない。
・低いゲーム介入度
ブルアカの基本ゲームシステムは、プリンセスコネクトReDIVEというゲームをパク……オマージュしたシステムとなっている。つまりは自動で進行するRPGなのだが、プリコネは前後の移動のみで完結しているのに対して、ブルアカは前後に左右の移動も加わった内容になっている。すなわち、キャラの取れる行動は増えているが、プレイヤーは生徒のスキル発動しかできず、ゲームへ介入できる度合いが少ない。具体的に言えば、生徒をどこに移動させて、誰を狙って……みたいな指示を出すことは標準システムでは不可能である。これらは、該当のスキルを持った生徒を編成してそのスキルを使い擬似的に指示することによって解決できる仕組みになっているが、「ただでさえ余裕のない編成枠に該当の生徒を入れる必要がある」「明確な一点に移動してくれるかは限らない(指定した位置の回復を取りに行くという形)」などと難点が多く、運良く望みの位置に立ち止まるまで何度もやり直すことになる。
・AI任せにするには厳しいギミック
前述の通り、プレイヤーのゲーム介入度は高くない。よってAI行動に任せる場面が殆どなのだが、そのAIが賢くないことと、AIによる行動を考慮したギミックになっていない。例えば、前述したキャラスキルを使うことによって生徒を移動させてAoEを避けさせたりするギミックがある。もうこの時点で頭おかしいのだが、さらに避けた後の自動散開(キャラ同士重ならないように動く・自分の射程を想定した移動)によって、避けたはずのAoEに再度突っ込んだりする。タイミングを測るにも、各生徒の立ち位置からの移動量によって所要時間は変わるし、落とす位置も指先での指定になるので緻密な指示が難しい。さらに、敵の行動パターンがランダムだったり、AoE地点がランダムだったりするため、どうしても同じ状況を再現することが困難な状態になっている。よって、運良く回避できるまで何度もやり直すことになる。
作中では、生徒達が先生の的確な指示に期待するような様子がストーリーで描かれたりするが、この頭の悪さだと生徒たちが指示なしでロクに動けないのもむべなるかなというところである。


▲画面右にボスが登場しているが、後衛キャラが後ろの障害物にカバーしたため(自動)、ボスが画面から外れてしまい、スキル対象に選択できなくなっている様子。
・持ち物検査になりがち
前述のように、プレイヤーが介入できる余地が少ないまま様々なギミックを対応させられるようなゲームデザインになっているため、ギミックを解決できるような生徒が要求される=持ち物検査になってしまっている。当然、火力で解決しようにも、地形相性やステータスなどで適任のキャラクターは限られてくるため、やはり持ち物検査じみたものになっている。特に直近の環境では、火力・タンク・バフ・ギミック解決に期間限定で排出される限定キャラを採用するケースが多くあるし、少し前にスルーした限定ガチャキャラが大活躍……みたいなこともザラにある。フレンドから生徒を借りる救済措置もあるが、攻略におけるピック幅がないので、持ち物検査に引っかかる場合は大変な思いをしながら攻略しなければならない。運良く生徒をお迎えできるまで何度もガチャを引くことになる。逆に、推しの生徒を引いてフル強化したとしても、攻略上全く採用の余地がないこともある。遊びの幅が小さく新規キャラの差別化が難しいのか、使い所が無い(面白ムーブする編成枠がない)・地形補正が違うだけで既存キャラと似たりよったり・既存キャラを過去にする性能を持っている の3パターンになることがほとんど。盆栽ゲーだが、実際に評価される盆栽は既に決まっているのだ。
また、持ち物検査になりがちな点として、新規キャラクターの追加が☆3(ガチャ最高レア)の追加ばかりで、☆1(配布・ガチャ最低レア)や☆2(ガチャ中レア)のキャラ追加が少なすぎるという面もある。勿論、ハードステージで解放できるようになる☆3も追加されてはいるが、キャラ解放や限凸には相応の時間が掛かる。育成して損はしない低レアキャラも数多く存在するが、低レアキャラのみを上手く使って攻略するといったプレイは、キャラの幅がないため基本的に行われていない。
・クリティカル運ゲーが存在する(通称パチンコ)
多くのキャラが実装された現環境では、平均的に高いDPSを出すアタッカーを並べるのではなく、バフを一度に重ねがけして高い瞬間DPS(バースト)を出す形が主流になっている。それについては、下記のダメージ計算式が影響している。この記事のものはざっくりとしたものなので、詳細は個別に参照されたし。
実ダメージ=攻撃バフ込最終攻撃力×スキル倍率×敵防御倍数×地形補正×属性相性×クリティカル補正×被ダメージ補正×乱数
この中で唯一運要素のあるクリティカルが乗算(基本200%)で入っているため、クリティカルの有無で最終ダメージに大きな差が出る。特定の生徒のスキルによってこの会心ダメージ率を強化できるので、最終ダメージが3倍近く変わることもザラにある。クリティカルを狙い、ダメージを多く与えられることで、こちらが倒される前に後半フェーズに進めたり、グロッキーゲージを溜めて行動キャンセルさせられたり、最終的に早い時間で撃破できて好成績・報酬が美味しくなったりと、ダメージが高いことによる恩恵は計り知れないのだが、それを実現するために運良くクリティカルが出るまで何度もやり直すことになる。
スキルによっては多段ヒットだったり単発ヒットだったりする。多段の場合はクリティカルの発生するヒットとしないヒットがあり、ヒット数が多ければ多いほど期待値に収束できると推測できるが、単発の場合はクリティカルする/しないの2択となり、極端な運ゲーが発生する。またクリティカル発生率はキャラや敵によっても左右され、クリティカルダメージは高いがクリティカルが出にくいキャラを使って、クリティカルが出にくい敵に対して好成績を狙うといった地獄も存在する(ユズパチが有名か)
以上のように、ブルーアーカイブにおけるゲームシステムでは、攻略するにあたって運に左右される部分が多く存在してしまっている。リスタートに制限が無いことは良いことだと書いたが、逆説的に言えばリスタートが強要されているとも言える。高難易度以上のものを目指す場合(総力戦InsaneTA・チナトロ狙いやTormentなど)は妥協すら許されず、これらの要素と面と向かっていかなければならないことになる。それを面白いと感じるかつまらないと感じるかは人それぞれであるが、当レビューでは後者の立場を取らせていただくことにした。だってその運ゲーに使う無駄な時間を別のゲームに費やした方が、絶対ゲーマー人生は面白くなるでしょ?
○各コンテンツにおける問題点
- ノーマル任務
生徒を操作してヘクスマップ上のボスを倒しにいく。最高評価を取るためには特定の条件を満たす必要があり、ある程度決まった動きが要求されるため、回答を考えるのがめんどくさい(知育という蔑称がある)。一度最高評価でクリアできれば以後ずっと掃討できるため、特に拘りが無ければ、攻略wikiを見て進めた方が精神衛生上良い。

▲最高評価を得るには、クリアの他に、規定ターン数以内クリアと戦闘勝利数を満たす必要あり。
- ハード任務
1日に挑戦できる回数が限られているが、生徒の受け入れ・上限解放に使う素材(神名文字)が手に入ることがある。ガチャキャラがこれで入手可能になることを用語的にはハード落ちするという。中身としては難易度の高くなった知育で、これもまた真面目に攻略を考えると面倒くさい。ノーマルと異なり生徒の周辺以外のマスは様子が見えなくなっているため、初見で最適解を求めるのは困難になっていることも面倒くささに拍車を掛けている。一度最高評価でクリアできれば以後ずっと掃討できるため、特に拘りが無ければ、攻略wikiを見て進めた方が(略

▲初見でクリアさせる気はない。
- イベント任務(というかイベント全体)
ブルアカのイベントの殆どは、イベントマップを周回しドロップしたアイテムを交換する形になっている。最高効率のドロップ量を得るためには後半ステージの周回をするべきなので、後半ステージの開放を目指すイベント開催当日が一番忙しくなるが、こちらも掃討に対応しているため、一度クリアしてしまえばイベント期間はずっと掃討可能な仕様になっている。難易度はノーマル任務のボス戦闘相当なのもありそこまで高くない。総力戦などが開催されていたりすると面倒だが、全体的に優しいコンテンツ。低レベル先生にはそれでも厳しいが、周回できるところを周回すると良いだろう。
- 指名手配、特別任務、学園交流会
生徒の強化に使う素材が手に入る。それぞれ『スキル強化』『経験値・クレジット』『固有武器強化』となっている。素材の渋さは前述の通りなのでここでは省略。指名手配や学園交流会の参加チケットは毎日回復するので、基本は毎日掃討することになる。特別任務はスタミナを消費して周回することになるため、毎日周回するコンテンツではない。攻略には適正のある生徒の入手・育成が求められ、難易度は比較的高いものの、任務同様一度高評価を付ければ掃討できるようになるため、プレイする上での目標としては設定しやすい。
- 戦術対抗戦
いわゆるPvPコンテンツ。プリコネでいうアリーナ。ブルアカにおいて明確にクソといえるコンテンツの一つ。基本システムは、攻撃側と防衛側に分かれて、攻撃に成功すれば相手との順位が交代(ランクアップ)し、上位を目指すという仕組み。現在の順位においてデイリーで報酬がもらえ、通算・シーズンで初めて順位が上がるとそれに応じた石がもらえるようになっている。
ランクを上げていくには、戦術対抗戦で有利な生徒を揃え、育成を行い、生徒の適正以外にも攻撃属性・防御属性を考慮して配置することや、メタ編成などを考える必要があるが、最終的に開始スキルがランダムのため、開幕のコスト加速からスキルブッパで後衛が全滅する運ゲーになったり、戦車が降臨して蹂躙し始める運ゲーになったりする。運良く勝てるまで何度もやり直すことになる。
真面目に取り組むとなかなかクソ度が高いが、報酬的な観点から見ると高みを目指す重要度はそれほど高くなく(一度は1位を踏んでおきたいが)、最近のアップデートで運ゲー戦闘の様子がスキップできるようになったこともあり、報酬ラインを決めて割り切ればマシになった。ってかそもそもブルアカにPvP要素いらない。
- 総力戦
ブルーアーカイブのゲーム部分における目玉コンテンツの一つ。所謂ボスバトル。期間限定で1週間ほど実施される。諸悪の根源。
難易度が分けられており、Normal、Hard、VeryHard、Hardcore、Extreme、Insane、Tormentの順に難易度が高くなる。Insane以上は敵の行動パターンが変わったり、敵の攻撃に属性が付与され相性の影響が出たりするため、高難易度に位置づけされている。高難易度ほど、撃破後に貰えるコインの量が増えることと、高スコアによる上位ランキングに入りやすくなる(=最終的に貰える報酬が美味しくなる)ので、強化素材や石のためにもできる限り高難易度の敵を倒したいところだが……真面目にやろうとすると前述した問題点にぶち当たる……というか、最低でも1日1回は運ゲーをやることになるので、自分の納得の行く範囲で割り切ってプレイしよう。
期間中はログインすると1日3枚の総力戦チケットが渡され(厳密には3枚まで補充される)、3回分のクリア報酬を貰える。一度クリアすれば掃討も可能だが、1日1回は通常クリアしないと、残り2枚分は掃討できない。なんで????
ログインによるチケット補充と、1日1回クリアが求められる謎仕様さえなんとかなればマシなのに……といったコンテンツ。改修案としては、例えば、①チケットは上限なしにして1日3枚追加、ログイン漏れがあったとしてもその分は補填される(これにより忙しいから最終日だけ攻略するみたいなプレイでも報酬全取り可能) ②1度クリアすれば期間中はその難易度で掃討可能(ワンチャン運ゲ攻略や、時間を掛けた複凸攻略でも報酬が貰えるので、そういう攻略もできるというプレイ幅が広がる。忙しいので土日に集中してやるといったこともケアできる) これで掃討相当遊びやすくなるのだがいかがだろうか。みんなアンケートに書いてくれ。
- 合同火力演習
ブルーアーカイブの目玉コンテンツ……ではないと思うが、総力戦と同様の期間限定開催コンテンツ。総力戦はボスバトルで、こちらは任務の戦闘に特殊なお題(ギミック)が付いたものである。総力戦ほど難易度は高くないが、問題点は類似している。総力戦は順調に攻略できると1PT(フレンド生徒1人加えて最低5人)で済むが、こちらはそれなりのスコアを目指そうとするとギミックを解決できる生徒達で3PT(ギミックにもよるが、最高で17人)用意する必要があるため、これまた所持量と育成量を要求されて辛い。ただし、通常任務ですら使わないようなキャラを使ったりするため、そういう観点では結構面白いコンテンツである。
総力戦と違い、スコアによるランキング制度がなく、難易度による最終的な報酬の差もそこまで大きくないので非常に妥協しやすい。なお、掃討システムも存在するが1日1回クリアが(略
○ガチャが全体的にクソ
スマホゲーム界隈、いわゆるスマホゲーでは避けては通れない存在となっているガチャシステム。如何に気持ちよくガチャを回してもらうかを各社苦慮しているところと思うが、ブルーアーカイブのガチャは全く面白みのない内容になっている。
まずは確率の問題が挙げられる。最高レアの★3の当選確率は3%であり、低くもなく高くもないといったところだが、その確率に対してピックアップ対象確率は約0.7%分しかない。★3を引いても約7.5割でPUを外すということである。天井まで引いて、期待値通りに★3を引けて全部すり抜けということもザラである。
すり抜けで未所持キャラが来るならまだマシだが、当然被ることもある。キャラ被りが起こると、上限突破素材(神名文字)と、上限突破素材と交換できる石(神名文字のかけら。プリコネでいう姫石)が手に入る。上限突破そのものはステータスが上がるためアタッカー・タンク・ヒーラーであれば重要度は高いが、性能的にほぼ使われないような生徒が被ったり、コンテンツ報酬で上限突破が完了できる生徒が被ったり(つまり得られる神名文字は全く無駄になる)ということもあり、救済措置としてはやや苦しい。ちなみに神名文字のかけらで未所持生徒を入手することはできない。
基本的に復刻ピックアップが行われることは滅多にないので(例:入手手段が恒常ガチャのみの通常アリスで復刻PUまで1.5年掛かる)、PUを逃すと特定キャラを狙って引くことは今後できなくなると考えて良い。つまり絆ストーリーとメモロビを見たい推しキャラが実装された際は、その期間内に引かねばならず、さらに確率の問題から実質ガチャ天井が強要されるような現状になってしまっている。
加えて、ガチャを引く際の演出にも問題がある。アロナが紙を見せた瞬間、または署名を書いた後に特定の演出がなければ、★3の排出は絶対に起こらない。つまり、ガチャを回す上でこちらをワクワクさせるような要素が全くなく、純粋に面白くない仕様になっている。演出なしパターンは全スキップで問題ないため、天井狙いの時などは淡々とガチャを回すことになる。(そしてたまに出る★3演出に期待するがPUすり抜け被りまでがワンセット) マスターデュエルなどを見習っていただきたいところである。
その他ガチャにまつわる問題点として、半年ごとに開催される周年ガチャの存在がある。「周年限定キャラが引ける」「★3排出確率2倍(6%)」とガチャ引き時ではあるのだが…「ピックアップ確率は0.7%から変わらない」「過去の周年限定キャラも引けるようになるが、0.3%かつ青天井」という状態で提供される。現在実装されている周年限定キャラはコンテンツ攻略(特に総力戦)における主軸となることが多く、高難易度攻略を目指すなら引いておきたい存在になってしまっているが、実装時のPU・天井で引いていない場合は青天井で引かなければならない異例事態となっている(ミカ実装時は1000連しても水着おじさんが出なかったという声もあったほど)
○不具合やバグ、動作が不安定などのアプリケーション品質に問題あり
サービス開始当初から不具合を起こし、緊急メンテに突入することもしばしば発生している。過去は数日には渡る緊急メンテも発生していた。その際にはなんかPが宣言していたような気がする。最近は抑え気味になってきていたが、体育祭イベントでもやらかしている。記憶に新しい人も多いだろう。
また、サービス開始当初から言われている、アプリが突然クラッシュする現象は一向に改善せず現在でもずっと残ったままになっている。スマホやタブレット本体性能にもよるところが多いと考えているが、普段使いしているスマホ等ではゲーム開始時の読み込みが遅かったり、明らかに処理落ちが発生したりしている。開発はこれを最適化する気があるのだろうか?それともネクソンはそれを風物詩にしたいのだろうか?
動作安定性についてはAndroidエミュレータを介しPCでプレイすることで軽減できるので、気になる人はそれで対応する他無い。それでも強制終了は発生するのだが…
○その他気になること
・一部コミュニティのノリが寒い
二次創作などが盛んなことは結構だが、ブルアカだったら何言ってもいいだろみたいなノリがまれに存在し、それが非常に寒いことがある。個人差ではあるが、筆者はそう感じたことがあるのでここに記述しておく。人気故仕方がない部分もあるか。
以上問題点を列挙したが、ブルアカにおいてはただ各ストーリーを見ることに絞るのであれば、もらった石でガチャを引き、運良く生徒達を引いて絆を深め、簡単なイベント任務を進めてイベントストーリーを見るだけで良い。アップデートによりメインストーリーを見るためにノーマル任務をクリアする必要すらなくなった。総力戦を始めとした問題の多いコンテンツをプレイする必要もなく、前述の問題点はほぼ気にならなくなる。割り切ってそういった楽しみ方ができるのであれば、これら問題点に腹を立たせることもなく、ブルーアーカイブの高い魅力を十二分に体験することができるだろう。
●総評
各コンテンツに高い魅力があるのは言わずもがなだが、それをゲーム性が台無しにしている。プレイヤーに介入の余地が少なく、針の穴に糸を通すようなゲーム性になっており、結果として運ゲーというつまらないゲーム体験に繋がってしまっている。さらに、キャラ推しさせたいはずなのに幅の狭いゲーム性によって使われるキャラがほぼほぼ決まってしまっているという欠陥があることが非常に残念な点である。筆者も作品としては好きなのだが、前述した多くの問題点に嫌気が差して一時期プレイしていなかった時期があった。既プレイでこの記事を見られている方がいれば、作品は好きだがゲームは嫌い(≒課金したくない)と思っている方も少なくはないはず。
現在では、2周年を迎えてメインストーリー最終編が実装され、アニメ化も発表と、かなり盛り上がっているのも確かではある。メインストーリー・イベントストーリーを追うだけならお金を掛ける必要もなく、特に大きな負担もないので、そこをベースに楽しむとして、実ゲーム部分にどこまで手を入れるか・どこまでお金を使うかは個人の納得できる範囲に収めるという割り切りが大切である。
▼良いところ
○各要素の質が高く、非常に高い魅力がある
前述の通り、ストーリー、グラフィック、音楽、メディア展開、コミュニティなど、どれも高いクオリティとなっている。ストーリーについては後述するが、多くのキャラクター達が良好なストーリーをベースに描かれており、惹かれるものがある。ストーリーで活躍したキャラクターが実装される際は「これ欲しい!」となることうけあいである。
透き通る世界観に合った立ち絵もさることながら、戦闘中はSDキャラをベースとした可愛らしい3Dモデルの生徒達が派手な銃撃や爆発と共に走り回る様子はとても趣深いものであり、モーション一つ取っても拘りを感じられる。
また、絆(好感度)を深めた生徒の個別ストーリーを進めることで、メモリアルロビーと呼ばれる、Live2Dで作成された特別なアニメーションを見ることができるようになる。初期実装の生徒以外の殆どのキャラがフルボイスであり、セリフ毎にモーションが設定されていたり、頭を撫でることができたり(!?)と、これまた拘りを感じられる作りになっている。ゲームを始めて最初に見ることができるユウカのメモリアルロビー演出でブルーアーカイブに引き込まれた先生も少なくないだろう。
グリッチポップを主体とした音楽群も聴きごたえ抜群であり、当然サントラも聴きごたえ抜群である。ただしガチャ時のBGMはスキップされがちである。また、人気キャラクター陸八魔アルの実質的なテーマ曲のようになっているUnwelcome Schoolはミームと化しており、何かしらで聞いたこともある人も多いハズ。
○スマホゲームにしては珍しい、引き込まれるストーリーや世界観がある
ストーリーが高く評価されるスマホゲームは数少ないが、ブルーアーカイブはその一つに含まれるといっても過言ではないだろう。生徒達と先生が織りなす他愛のない日常やトラブルを解決したりするが、その中で生徒達や世界を脅かす存在が少しずつ判明し、それに生徒達が団結して立ち上がったり、先生が"大人"として"子供たち"を守るために立ち向かう……といった感じの話になっている。笑いあり涙ありでいろいろな展開が待っており、回りくどい表現も少なく、非常に読みやすい。多くのユーザーに支持されている。その中でも、二つの学園を巻き込む陰謀を描き、多くの生徒たちが複雑に絡み合い活躍するエデン条約編は特に評価が高い。
また、キャラクターや設定に対するモチーフなどもちゃんと練られて作られており、考察の余地が広いのも特徴。
○各メディア展開
Youtubeでは公式のチャンネルがあり、マスコットキャラクターのアロナがお話するだけのアロナちゃんねるや、アニメーションPV、単発の3D動画など、多くの
加えて、ツイッターで名前を呟くと凍結されると噂の某ダウンロードサイトでは、なんとASMR作品も発売されていたりする。Yostar関連作品としてはアズールレーンのASMRが先に出ているが、製作までYostarがやっているのはこちらが初となっている。
さらにさらに、今までショートアニメーションがちらほら作成されており、TVアニメ化が切望されていたが、2周年に伴いTVアニメ化が発表された。透き通る世界観は留まることを知らない。
○コミュニティ
二次創作なども盛んであり、SNS等ではイラストを見かけたりすることも多い。自分だけのメモリアルロビー(意味深)を探しに行くのも一興か。
○その他良いと思ったところ(ほぼゲームシステム部分である)
・掃討というスキップシステムにより、通常のスタミナ消化が速やかに完了できるため、毎日攻略が必要なイベントが開催されている場合を除き、デイリー消化が早い。
・ギブアップ(クエストリタイアみたいなもの)か失敗するまでリスタート回数に制限がない。一部コンテンツ以外は失敗しても挑戦時のスタミナなど殆どが返却される。
・イベントストーリーを読むために求められる育成がかなり低く、イベントのタイミングで始めたプレイヤーでも全て見ることができる。
▼好みが分かれるところ
○ストーリーについて
評価は人次第なのであまり気にしてないが、他ライターの名前を出すようなやたらと持ち上げた評価文を見かけることもあり、流石に?と思うところはある。以下に気になる部分を列挙する。
・序破急の序がやや長く、中弛みしがち(初期のストーリーで顕著)
ストーリーそのものの評価は高いのだが、全体を通してみると、日常や生徒達と先生のやり取りが描かれていることの多い導入以降の展開が中弛みするきらいがある。後半部分の展開のための前半部分といえばその通りで、それに対しての感じ方は人によって異なるが、筆者としては展開のスパンが長く感じられ、やや退屈に思ってしまう。ブルーアーカイブのストーリーがいわゆる一世代前のエロゲ的な側面があるというのは、こういうところにあるのかもしれない。エロゲ殆どやったことないけど。
・ストーリーでのイベント戦闘がつまらない(初期のストーリーで顕著)
ストーリー展開において、通常の任務戦闘と同じように戦うシーンが多々あるが、やらされている感が強く、非常にダレやすい。完全オートで演出の一環とゲーム側が割り切っているなら別に良いが、マニュアル操作しないと負けたりする場合もあり、面倒くさい。
ただし、エデン条約編以降に作られたストーリーでは、戦闘の演出がかなり強化されており、一転して見どころの多い部分になっている。一部、難易度の高いイベント戦闘もあるが、展開的にアツいところなので……頑張ろう。
・全く意味のない選択肢。
他のゲームでもたまに見られるが、工夫がなくつまらない。つまりは主人公のセリフを選択肢としているというだけなのだが……後のセリフ変わらんなら最初から1行で書け!

▲めんどくさいので画像は引用
○先生(主人公)のキャラクター像
基本的には呑気な感じだが、生徒達を守るために毅然と立ち向かう大人……と思っていると突然変態になったり、おもちゃをカードで買い始めるダメ大人になったりする。話によって落差が酷く、困惑すること間違いなし。特に、キャラ別のエピソード(絆エピソード)の先生ははっちゃけていることが多い……と思いきやめちゃくちゃ距離を取ったりしていることもあり、絆エピソードではもはや生徒毎に別人の先生が居る説まである。
最近では漫画版先生(ブルアカ界の藍染惣右介と言われている。似てるかは正直微妙)も登場していたりするが、プレイヤーの分身である先生をどう解釈するかはプレイヤー次第であることに変わりはない。
○設定が明確になっていない部分が多い
世界観はともかくとして、細かい設定がよく分からないところが多く、話を一度見ただけでは理解できないことが多い。キャラクターの掛け合いを楽しんだり、ストーリーの雰囲気を楽しむ上では特に影響はないし、考察の余地がある・想像に委ねているとも言えるので、あまり影響はないと思われるが……
○強化素材の入手が渋い
常設コンテンツではキャラ強化用素材(スキル強化素材・経験値レポート)の入手量が多くない。キャラ追加までの時間稼ぎなどと揶揄されている。救済措置として、特定期間ごとに何かしらのコンテンツがドロップ2倍キャンペーンになっているが、スタミナを回すべきイベントとスタミナを使うコンテンツのドロップ2倍期間を被せたりするため、どこか悔しい精神があるのかもしれない。また、課金パックで育成素材を売っていることもある。集金が酷いと感じるか、金を使えばさらに強化できると前向きに捉えるかは先生次第。
最近のアップデートでは、経験値レポートを除いた育成素材については、いくつかの学園グループ毎に回収できるようになったため、ある程度狙った学園の素材を集中して手に入れることは可能になったが、入手量が多くないという問題自体は解決していない。イベントをしっかり周回して、回収する必要がある。
これらの内容からよく、ブルアカは盆栽ゲーム!(毎日ちまちまと育成を進めていくゲーム)と言われることもあるが……限凸強化だけはハード落ち(後述)していない限りちまちまとすら進められず、基本的にガチャの副産物である神名文字のかけらを使うことになる。特にステータスが重要になるアタッカー・ヒーラー・タンクは限凸によるステータス補正・固有武器補正・地形補正(ヒラ除く)が大きな影響を及ぼしており、高難易度攻略においては限凸されていることが前提となっている面がある。
▼良くないところ
○とにかく鼻につくゲーム性
前述した、ブルーアーカイブの良いところを台無しにしている部分。ゲーム以外が完璧なゲーム。以下に問題点のある要素を列挙する。大前提として、下記の殆どの点は高難易度(総力戦Insane以上やイベントチャレンジミッション等を想定)において顕著になる点であるということに留意していただきたい。それ以下の難易度においては、気になる人も居るだろうが攻略上は大きな影響はないと見て問題ない。
・低いゲーム介入度
ブルアカの基本ゲームシステムは、プリンセスコネクトReDIVEというゲームを
・AI任せにするには厳しいギミック
前述の通り、プレイヤーのゲーム介入度は高くない。よってAI行動に任せる場面が殆どなのだが、そのAIが賢くないことと、AIによる行動を考慮したギミックになっていない。例えば、前述したキャラスキルを使うことによって生徒を移動させてAoEを避けさせたりするギミックがある。もうこの時点で頭おかしいのだが、さらに避けた後の自動散開(キャラ同士重ならないように動く・自分の射程を想定した移動)によって、避けたはずのAoEに再度突っ込んだりする。タイミングを測るにも、各生徒の立ち位置からの移動量によって所要時間は変わるし、落とす位置も指先での指定になるので緻密な指示が難しい。さらに、敵の行動パターンがランダムだったり、AoE地点がランダムだったりするため、どうしても同じ状況を再現することが困難な状態になっている。よって、運良く回避できるまで何度もやり直すことになる。
作中では、生徒達が先生の的確な指示に期待するような様子がストーリーで描かれたりするが、この頭の悪さだと生徒たちが指示なしでロクに動けないのもむべなるかなというところである。


▲画面右にボスが登場しているが、後衛キャラが後ろの障害物にカバーしたため(自動)、ボスが画面から外れてしまい、スキル対象に選択できなくなっている様子。
・持ち物検査になりがち
前述のように、プレイヤーが介入できる余地が少ないまま様々なギミックを対応させられるようなゲームデザインになっているため、ギミックを解決できるような生徒が要求される=持ち物検査になってしまっている。当然、火力で解決しようにも、地形相性やステータスなどで適任のキャラクターは限られてくるため、やはり持ち物検査じみたものになっている。特に直近の環境では、火力・タンク・バフ・ギミック解決に期間限定で排出される限定キャラを採用するケースが多くあるし、少し前にスルーした限定ガチャキャラが大活躍……みたいなこともザラにある。フレンドから生徒を借りる救済措置もあるが、攻略におけるピック幅がないので、持ち物検査に引っかかる場合は大変な思いをしながら攻略しなければならない。運良く生徒をお迎えできるまで何度もガチャを引くことになる。逆に、推しの生徒を引いてフル強化したとしても、攻略上全く採用の余地がないこともある。遊びの幅が小さく新規キャラの差別化が難しいのか、使い所が無い(面白ムーブする編成枠がない)・地形補正が違うだけで既存キャラと似たりよったり・既存キャラを過去にする性能を持っている の3パターンになることがほとんど。盆栽ゲーだが、実際に評価される盆栽は既に決まっているのだ。
また、持ち物検査になりがちな点として、新規キャラクターの追加が☆3(ガチャ最高レア)の追加ばかりで、☆1(配布・ガチャ最低レア)や☆2(ガチャ中レア)のキャラ追加が少なすぎるという面もある。勿論、ハードステージで解放できるようになる☆3も追加されてはいるが、キャラ解放や限凸には相応の時間が掛かる。育成して損はしない低レアキャラも数多く存在するが、低レアキャラのみを上手く使って攻略するといったプレイは、キャラの幅がないため基本的に行われていない。
・クリティカル運ゲーが存在する(通称パチンコ)
多くのキャラが実装された現環境では、平均的に高いDPSを出すアタッカーを並べるのではなく、バフを一度に重ねがけして高い瞬間DPS(バースト)を出す形が主流になっている。それについては、下記のダメージ計算式が影響している。この記事のものはざっくりとしたものなので、詳細は個別に参照されたし。
実ダメージ=攻撃バフ込最終攻撃力×スキル倍率×敵防御倍数×地形補正×属性相性×クリティカル補正×被ダメージ補正×乱数
この中で唯一運要素のあるクリティカルが乗算(基本200%)で入っているため、クリティカルの有無で最終ダメージに大きな差が出る。特定の生徒のスキルによってこの会心ダメージ率を強化できるので、最終ダメージが3倍近く変わることもザラにある。クリティカルを狙い、ダメージを多く与えられることで、こちらが倒される前に後半フェーズに進めたり、グロッキーゲージを溜めて行動キャンセルさせられたり、最終的に早い時間で撃破できて好成績・報酬が美味しくなったりと、ダメージが高いことによる恩恵は計り知れないのだが、それを実現するために運良くクリティカルが出るまで何度もやり直すことになる。
スキルによっては多段ヒットだったり単発ヒットだったりする。多段の場合はクリティカルの発生するヒットとしないヒットがあり、ヒット数が多ければ多いほど期待値に収束できると推測できるが、単発の場合はクリティカルする/しないの2択となり、極端な運ゲーが発生する。またクリティカル発生率はキャラや敵によっても左右され、クリティカルダメージは高いがクリティカルが出にくいキャラを使って、クリティカルが出にくい敵に対して好成績を狙うといった地獄も存在する(ユズパチが有名か)
以上のように、ブルーアーカイブにおけるゲームシステムでは、攻略するにあたって運に左右される部分が多く存在してしまっている。リスタートに制限が無いことは良いことだと書いたが、逆説的に言えばリスタートが強要されているとも言える。高難易度以上のものを目指す場合(総力戦InsaneTA・チナトロ狙いやTormentなど)は妥協すら許されず、これらの要素と面と向かっていかなければならないことになる。それを面白いと感じるかつまらないと感じるかは人それぞれであるが、当レビューでは後者の立場を取らせていただくことにした。だってその運ゲーに使う無駄な時間を別のゲームに費やした方が、絶対ゲーマー人生は面白くなるでしょ?
○各コンテンツにおける問題点
- ノーマル任務
生徒を操作してヘクスマップ上のボスを倒しにいく。最高評価を取るためには特定の条件を満たす必要があり、ある程度決まった動きが要求されるため、回答を考えるのがめんどくさい(知育という蔑称がある)。一度最高評価でクリアできれば以後ずっと掃討できるため、特に拘りが無ければ、攻略wikiを見て進めた方が精神衛生上良い。

▲最高評価を得るには、クリアの他に、規定ターン数以内クリアと戦闘勝利数を満たす必要あり。
- ハード任務
1日に挑戦できる回数が限られているが、生徒の受け入れ・上限解放に使う素材(神名文字)が手に入ることがある。ガチャキャラがこれで入手可能になることを用語的にはハード落ちするという。中身としては難易度の高くなった知育で、これもまた真面目に攻略を考えると面倒くさい。ノーマルと異なり生徒の周辺以外のマスは様子が見えなくなっているため、初見で最適解を求めるのは困難になっていることも面倒くささに拍車を掛けている。一度最高評価でクリアできれば以後ずっと掃討できるため、特に拘りが無ければ、攻略wikiを見て進めた方が(略

▲初見でクリアさせる気はない。
- イベント任務(というかイベント全体)
ブルアカのイベントの殆どは、イベントマップを周回しドロップしたアイテムを交換する形になっている。最高効率のドロップ量を得るためには後半ステージの周回をするべきなので、後半ステージの開放を目指すイベント開催当日が一番忙しくなるが、こちらも掃討に対応しているため、一度クリアしてしまえばイベント期間はずっと掃討可能な仕様になっている。難易度はノーマル任務のボス戦闘相当なのもありそこまで高くない。総力戦などが開催されていたりすると面倒だが、全体的に優しいコンテンツ。低レベル先生にはそれでも厳しいが、周回できるところを周回すると良いだろう。
- 指名手配、特別任務、学園交流会
生徒の強化に使う素材が手に入る。それぞれ『スキル強化』『経験値・クレジット』『固有武器強化』となっている。素材の渋さは前述の通りなのでここでは省略。指名手配や学園交流会の参加チケットは毎日回復するので、基本は毎日掃討することになる。特別任務はスタミナを消費して周回することになるため、毎日周回するコンテンツではない。攻略には適正のある生徒の入手・育成が求められ、難易度は比較的高いものの、任務同様一度高評価を付ければ掃討できるようになるため、プレイする上での目標としては設定しやすい。
- 戦術対抗戦
いわゆるPvPコンテンツ。プリコネでいうアリーナ。ブルアカにおいて明確にクソといえるコンテンツの一つ。基本システムは、攻撃側と防衛側に分かれて、攻撃に成功すれば相手との順位が交代(ランクアップ)し、上位を目指すという仕組み。現在の順位においてデイリーで報酬がもらえ、通算・シーズンで初めて順位が上がるとそれに応じた石がもらえるようになっている。
ランクを上げていくには、戦術対抗戦で有利な生徒を揃え、育成を行い、生徒の適正以外にも攻撃属性・防御属性を考慮して配置することや、メタ編成などを考える必要があるが、最終的に開始スキルがランダムのため、開幕のコスト加速からスキルブッパで後衛が全滅する運ゲーになったり、戦車が降臨して蹂躙し始める運ゲーになったりする。運良く勝てるまで何度もやり直すことになる。
真面目に取り組むとなかなかクソ度が高いが、報酬的な観点から見ると高みを目指す重要度はそれほど高くなく(一度は1位を踏んでおきたいが)、最近のアップデートで運ゲー戦闘の様子がスキップできるようになったこともあり、報酬ラインを決めて割り切ればマシになった。ってかそもそもブルアカにPvP要素いらない。
- 総力戦
ブルーアーカイブのゲーム部分における目玉コンテンツの一つ。所謂ボスバトル。期間限定で1週間ほど実施される。
難易度が分けられており、Normal、Hard、VeryHard、Hardcore、Extreme、Insane、Tormentの順に難易度が高くなる。Insane以上は敵の行動パターンが変わったり、敵の攻撃に属性が付与され相性の影響が出たりするため、高難易度に位置づけされている。高難易度ほど、撃破後に貰えるコインの量が増えることと、高スコアによる上位ランキングに入りやすくなる(=最終的に貰える報酬が美味しくなる)ので、強化素材や石のためにもできる限り高難易度の敵を倒したいところだが……真面目にやろうとすると前述した問題点にぶち当たる……というか、最低でも1日1回は運ゲーをやることになるので、自分の納得の行く範囲で割り切ってプレイしよう。
期間中はログインすると1日3枚の総力戦チケットが渡され(厳密には3枚まで補充される)、3回分のクリア報酬を貰える。一度クリアすれば掃討も可能だが、1日1回は通常クリアしないと、残り2枚分は掃討できない。なんで????
ログインによるチケット補充と、1日1回クリアが求められる謎仕様さえなんとかなればマシなのに……といったコンテンツ。改修案としては、例えば、①チケットは上限なしにして1日3枚追加、ログイン漏れがあったとしてもその分は補填される(これにより忙しいから最終日だけ攻略するみたいなプレイでも報酬全取り可能) ②1度クリアすれば期間中はその難易度で掃討可能(ワンチャン運ゲ攻略や、時間を掛けた複凸攻略でも報酬が貰えるので、そういう攻略もできるというプレイ幅が広がる。忙しいので土日に集中してやるといったこともケアできる) これで
- 合同火力演習
ブルーアーカイブの目玉コンテンツ……ではないと思うが、総力戦と同様の期間限定開催コンテンツ。総力戦はボスバトルで、こちらは任務の戦闘に特殊なお題(ギミック)が付いたものである。総力戦ほど難易度は高くないが、問題点は類似している。総力戦は順調に攻略できると1PT(フレンド生徒1人加えて最低5人)で済むが、こちらはそれなりのスコアを目指そうとするとギミックを解決できる生徒達で3PT(ギミックにもよるが、最高で17人)用意する必要があるため、これまた所持量と育成量を要求されて辛い。ただし、通常任務ですら使わないようなキャラを使ったりするため、そういう観点では結構面白いコンテンツである。
総力戦と違い、スコアによるランキング制度がなく、難易度による最終的な報酬の差もそこまで大きくないので非常に妥協しやすい。なお、掃討システムも存在するが1日1回クリアが(略
○ガチャが全体的にクソ
スマホゲーム界隈、いわゆるスマホゲーでは避けては通れない存在となっているガチャシステム。如何に気持ちよくガチャを回してもらうかを各社苦慮しているところと思うが、ブルーアーカイブのガチャは全く面白みのない内容になっている。
まずは確率の問題が挙げられる。最高レアの★3の当選確率は3%であり、低くもなく高くもないといったところだが、その確率に対してピックアップ対象確率は約0.7%分しかない。★3を引いても約7.5割でPUを外すということである。天井まで引いて、期待値通りに★3を引けて全部すり抜けということもザラである。
すり抜けで未所持キャラが来るならまだマシだが、当然被ることもある。キャラ被りが起こると、上限突破素材(神名文字)と、上限突破素材と交換できる石(神名文字のかけら。プリコネでいう姫石)が手に入る。上限突破そのものはステータスが上がるためアタッカー・タンク・ヒーラーであれば重要度は高いが、性能的にほぼ使われないような生徒が被ったり、コンテンツ報酬で上限突破が完了できる生徒が被ったり(つまり得られる神名文字は全く無駄になる)ということもあり、救済措置としてはやや苦しい。ちなみに神名文字のかけらで未所持生徒を入手することはできない。
基本的に復刻ピックアップが行われることは滅多にないので(例:入手手段が恒常ガチャのみの通常アリスで復刻PUまで1.5年掛かる)、PUを逃すと特定キャラを狙って引くことは今後できなくなると考えて良い。つまり絆ストーリーとメモロビを見たい推しキャラが実装された際は、その期間内に引かねばならず、さらに確率の問題から実質ガチャ天井が強要されるような現状になってしまっている。
加えて、ガチャを引く際の演出にも問題がある。アロナが紙を見せた瞬間、または署名を書いた後に特定の演出がなければ、★3の排出は絶対に起こらない。つまり、ガチャを回す上でこちらをワクワクさせるような要素が全くなく、純粋に面白くない仕様になっている。演出なしパターンは全スキップで問題ないため、天井狙いの時などは淡々とガチャを回すことになる。(そしてたまに出る★3演出に期待するがPUすり抜け被りまでがワンセット) マスターデュエルなどを見習っていただきたいところである。
その他ガチャにまつわる問題点として、半年ごとに開催される周年ガチャの存在がある。「周年限定キャラが引ける」「★3排出確率2倍(6%)」とガチャ引き時ではあるのだが…「ピックアップ確率は0.7%から変わらない」「過去の周年限定キャラも引けるようになるが、0.3%かつ青天井」という状態で提供される。現在実装されている周年限定キャラはコンテンツ攻略(特に総力戦)における主軸となることが多く、高難易度攻略を目指すなら引いておきたい存在になってしまっているが、実装時のPU・天井で引いていない場合は青天井で引かなければならない異例事態となっている(ミカ実装時は1000連しても水着おじさんが出なかったという声もあったほど)
○不具合やバグ、動作が不安定などのアプリケーション品質に問題あり
サービス開始当初から不具合を起こし、緊急メンテに突入することもしばしば発生している。過去は数日には渡る緊急メンテも発生していた。その際にはなんかPが宣言していたような気がする。最近は抑え気味になってきていたが、体育祭イベントでもやらかしている。記憶に新しい人も多いだろう。
また、サービス開始当初から言われている、アプリが突然クラッシュする現象は一向に改善せず現在でもずっと残ったままになっている。スマホやタブレット本体性能にもよるところが多いと考えているが、普段使いしているスマホ等ではゲーム開始時の読み込みが遅かったり、明らかに処理落ちが発生したりしている。開発はこれを最適化する気があるのだろうか?それともネクソンはそれを風物詩にしたいのだろうか?
動作安定性についてはAndroidエミュレータを介しPCでプレイすることで軽減できるので、気になる人はそれで対応する他無い。それでも強制終了は発生するのだが…
○その他気になること
・一部コミュニティのノリが寒い
二次創作などが盛んなことは結構だが、ブルアカだったら何言ってもいいだろみたいなノリがまれに存在し、それが非常に寒いことがある。個人差ではあるが、筆者はそう感じたことがあるのでここに記述しておく。人気故仕方がない部分もあるか。
以上問題点を列挙したが、ブルアカにおいてはただ各ストーリーを見ることに絞るのであれば、もらった石でガチャを引き、運良く生徒達を引いて絆を深め、簡単なイベント任務を進めてイベントストーリーを見るだけで良い。アップデートによりメインストーリーを見るためにノーマル任務をクリアする必要すらなくなった。総力戦を始めとした問題の多いコンテンツをプレイする必要もなく、前述の問題点はほぼ気にならなくなる。割り切ってそういった楽しみ方ができるのであれば、これら問題点に腹を立たせることもなく、ブルーアーカイブの高い魅力を十二分に体験することができるだろう。
●総評
各コンテンツに高い魅力があるのは言わずもがなだが、それをゲーム性が台無しにしている。プレイヤーに介入の余地が少なく、針の穴に糸を通すようなゲーム性になっており、結果として運ゲーというつまらないゲーム体験に繋がってしまっている。さらに、キャラ推しさせたいはずなのに幅の狭いゲーム性によって使われるキャラがほぼほぼ決まってしまっているという欠陥があることが非常に残念な点である。筆者も作品としては好きなのだが、前述した多くの問題点に嫌気が差して一時期プレイしていなかった時期があった。既プレイでこの記事を見られている方がいれば、作品は好きだがゲームは嫌い(≒課金したくない)と思っている方も少なくはないはず。
現在では、2周年を迎えてメインストーリー最終編が実装され、アニメ化も発表と、かなり盛り上がっているのも確かではある。メインストーリー・イベントストーリーを追うだけならお金を掛ける必要もなく、特に大きな負担もないので、そこをベースに楽しむとして、実ゲーム部分にどこまで手を入れるか・どこまでお金を使うかは個人の納得できる範囲に収めるという割り切りが大切である。
