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メルファリアマーチ【タワーディフェンスRPG】


2014.11.02.Sun.16:28
メルファリアマーチ(-、略称:メルマーチ等)

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プレイ期間:Android版サービス開始(14/08/12)から
プレイ料金:基本無料
現在までの課金額:0円

運営:スクエニ
開発:スクエニ
ジャンル:タワーディフェンスRPG
プラットフォーム:Android、iOS
プレイ人数:1人
クライアントサイズ:現在280MB程度
備考:なし

評価
ゲーム性:3
独創性:2-
グラフィック:3+
音楽:3-
やり込み:4
見抜き:3
課金度:3-
運営:3-
民度:不明

ポイント
・FEZ公式のスピンオフ作品
・ソーシャル的要素薄し
・腐女子多すぎ

 レビューの前書きとしてここに記述しておくが、筆者はメルファリアマーチの原作であるFEZのいちプレイヤーでもある。本レビューでは、その偏った視点から見た内容が多いかもしれないが、ご容赦頂きたい。まぁ個人のレビューだし別に偏っててもいいよね!

-概要
 スクウェア・エニックスが2013年9月19日にiOSにてリリースしたタワーディフェンスRPG。後に2014年8月12日にAndroidでもリリースされた。設定・世界観はFantasyEarthZero(以下FEZ)という同社のネットゲーム(開発はフェニックスソフト、運営はGMOゲームポットであり、スクエニはライセンス元)を原作としている。
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-特徴・ゲームシステム
・ジャンル:タワーディフェンスRPG
 タワーディフェンスRPGというジャンルだが、昨今流行りのカードゲームRPGとタワーディフェンス(以下TD)を組み合わせたものである。タワーディフェンスのタイプとしては、自由にブロックを配置し敵の進行を防ぐタイプではなく、5本のラインから侵攻する敵を食い止めるようなタイプになっている(Wikipediaによると、自由配置するTDはDesktopTDというらしい……初耳)
 ルールも基本的なTDをFEZの世界観や設定を踏襲したものとなっている。TDのゲームの流れは、
1:資金を元にユニットを設置
2:ウェーブが開始され、敵を撃破していく
3:ウェーブの敵を全滅させると次のウェーブに移行
4:ウェーブを全て突破するとクリア、敵が目的地に侵入されるとゲームオーバーとなる。
となっているが、ユニットを配置する資金は、原作のFEZで建築物などを設置するのに利用した『クリスタル』という概念で扱われ、巨大クリスタルを設置することで原作同様に徐々にクリスタルが貰えるようになっていたり、ユニット間の相性が原作と同じように(現在の仕様とは違う部分もあるが)なっている。
 ユニット次第で、広範囲に攻撃できたり、敵に特殊効果を付与できたりするのはTDではよくあるシステムだが、この辺りは、ユニットが1つのスキルを持っているという形になっている。敵の防御を低下させる『ガードブレイク』や、敵1体をスタンさせる『シールドバッシュ』など、原作FEZに登場したものが元になっているが、メルファリアマーチのストーリーに登場するようなキャラクターは原作にはない独自のスキルを持っている。
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・大本にはカートゲームRPG要素
 TDのユニットを構成する部分にカードゲームRPG的な要素がある。カートゲームRPG的な要素のシステムについては、ガチャからカードを引いたり、他のユニットを合成して強化したりといったごくごく普通の要素であるので割愛する。
 また、ユニットがスキルを持っていることは前述したが、スキル持ちの強化済みユニット同士を合成することで、スキルレベルを高くし、さらに成長させることができるようになる。ユニットはLV40、LV2-40(通称80)、LV3-40(通称120)の3つの限界を持っており、☆5以上のユニットはLV限界になるとユニット固有のクエストが出現する。それを攻略すると、ユニットのステータスが底上げされる『アビリティ』を取得する。なんともスクエニらしい。
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-評価点
・課金の必要性が薄い
 ソーシャルゲーム(厳密にはそうではないが)にしては課金の必要性が薄い。さすがに最高レアリティのSR+ユニットはカジノでしか入手出来ないが、その一つ下のSRユニットは通常のマップでもドロップする可能性があり、無料ガチャからでも引ける可能性がある。さらに、毎日ランダムで特定のユニットだけが出現するマップもある。例えSRユニットでもドロップの可能性はあるので、狙いのSRユニットのマップが出た場合は、それだけで入手の可能性があるということになる。
 実際には、SR級になるとドロップ確率は相当に低く、480分240分で1回行けるスタミナ消費量で、課金通貨を30個使い、それで出るかどうか分からない程度らしい。つまり、ずっとそのユニットの戦場が置いてあるとして、スタミナの自然回復だけで入手しようとすると必要になる時間は240時間120時間程度になる。スタミナの概念から見るとレア掘りよりは苦労しないが、特定ユニットの戦場は1日限定であり、次にそのユニット戦場が現れるタイミングは分からないため、意識して入手することは困難だろう。しかし、可能性がゼロでないだけマシというやつである。
 総じて、課金通貨の入手頻度は高くないが、レアカード自体の入手機会には恵まれているといえよう。モチベーションも保ちやすい。
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 ▲☆5ユニットをドロップ入手した例。ただし確率は非常に低いので、期待はしない方が良いだろう。

・コミュニティとの繋がりが強い
 カードユニットのイラストを担当するのは、FEZのイベントイラストを手掛けていたり、FEZの公式掲示板に投稿していたりといった人間であることが多く、FEZユーザーとの繋がりを意識したという雰囲気を受け取れる。特に、ユーザー制作のイラストの中でも人気の「オヤジ達のFEZ」シリーズのキャラクターがユニットとして登場することに驚いた人も多いだろう(ただしメルファリアマーチリリース前から既に、公式側が悪ノリする形でそのキャラクターらを意識したような素振りはあったのだが)
 兎にも角にも、FEZ経験者にとっては見慣れたタッチのイラストのユニット達を操作できる、というわけであり、特にコミュニティとの繋がりを強く示した作品だということは間違いないと言える。
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・新たなメディア展開の可能性
 公式がスピンオフゲームを出したことで、さらなる別のメディア展開が期待できる。ソーシャルゲームで売上を伸ばし、新たに展開を進めるというのはよくある話である。つまり、メルファリアマーチが売上的に成功すれば、新たなスピンオフ作品だったり、別方向のメディアミックスが行われる可能性が増えるということである(本家が伸び悩みソシャゲが売れるというのはやや皮肉だが)
 FEZはその人気の高さに反して、メディアミックスはあまり行われて来なかった。実際の例を上げてみると、メイプルストーリーやラグナロクオンラインなど人気のMMORPGは、出来はともかくとしてよくアニメ化されていたりするだろう。FEZの場合は、恐らくライセンス元がスクエニだったせいということもあるのだろうが、大きなメディア展開などは行われてこなかった。今回はそのスクエニが重い腰を上げたということになるわけである。
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 評価点の殆どが、FEZが前提である内容になってしまったが、ゲーム内容自体は至って普通のTDであるだけだし、スピンオフ作品であるということからして、評価する点はこんなもので良いだろう。

-その他細かい評価点
 ○FEZの公式スピンオフ作品であること。ストーリーなどは原作と直接的な接点は無いが、人気の高いFEZの世界観を広げることに成功しているのは間違いないだろう。
 ○原作に忠実なイラスト・ドット絵。
 ○最近流行のソーシャル要素の薄いソシャゲであり、他プレイヤーを気にせずまったりとプレイできる。

-問題点
・やおいネタが多い

 プレイを重ねるうちに、おそらくキャラクター同士の会話などを見るようになるだろう。その会話の中に、時折やおいを彷彿とさせるような内容が入ることがある。会話だけではなく、ユニットのセリフ等も、そういった要素を意識したかのようなものが設定されていることがある。
 正直に言うと、不快である。気持ち悪い。スクエニはFEZをそういうゲームだと思っているのか?
 確かにFEZは女性人気もあるゲームではある。しかしながらやおい(に限らず同性愛ネタだが)は一般的な内容ではないことは誰にでも分かるはずだが、キャラクターの会話やセリフ、物語などで散見される。脚本やキャラデザなどがどういう担当になっているのかは不明だが、そのせいで「絵師達が内輪ネタで盛り上がるゲーム」「腐女子達の隔離所」と言われることもある。
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 ▲個人的な所感としては、イケメンに心配されるのは嫌いではない。しかし、男同士の組み合わせはあまり一般的ではないだろう。 個人的には女同士の話も好きではない。

 例をいくつか挙げてみよう。『プレート』(男ウォリアーの装備のユニット)が『ロイ』(師匠枠のユニークキャラ)の後を付け回しているという設定があり、ストーリー上やイベントでもクッソつまらないやりとりを度々見せられている。見ていてマジでつまらない。少なくとも自分はノーマルな性的思考を持っていると思うが、そんじょそこらのライトノベルよりもつまらないと思う。
 それだけではない。キャラクターデザインや脚本の悪ノリで止めておけば良いものを、その『プレート』が、【女性ユニットしか出ないガチャ】で【何故か出現する】ということになったことがある。スクエニ側からは「料理が得意、面倒見が良いといった女性らしい面があることから入れた」という返答が来たらしいが、全くフォローになってない。女性キャラ目当てでガチャを引いたら男(しかもプレート装備は、さんずいにくさかんむりの漢を象徴することが多い装備)が出たとなれば、たまったものではないだろう。
 ちなみに、元々FEZ公式は悪ノリして叩かれる風潮があり(例:FemaleEizouZukan)、これもそれと似たような悪ノリだと見なされている。
 他にも、イケメンな短剣使いが自分に取り入れようとする女性を一喝し、司令官(=プレイヤー)には近づけさせないというセリフがある。お前は女じゃなくて男を選ぶのか。また、イケメンで女々しい弓使いがプレイヤーの顔を正面から見据えて鼻血を吹くシーンがあったりする。お前にとって俺の顔はそんなに美しいのか。突っ込みどころは絶えない。

 ここまで、司令(=プレイヤー)が男であることを想定して話を進めてきた。実際のところ司令の性別は特に決められていないので、このあたりはどうとでも言えるのだが、そうなると、異性に取り入ろうとする女を退け、取り入ろうとした人間から見て同性である女の司令には近づけさせないという謎なことになる(女心は分からないが、それが嬉しいと思う淑女も居るということか?)。真面目なユーザー(主に俺)からしてみれば激しく謎であり、単純に気持ち悪いだけである。

 イライラが募り思わず長々と書いてしまったが、簡単にまとめると「一般的じゃないはずのやおいネタ(を想起させる内容が)なんで堂々としてるの?」ということである。全否定するわけではないが、入れるならプレイヤー設定で性別を決定できるようにするべきだったはず。それはそれでコストが掛かるのだろうが、もうちょっと住み分けをハッキリするべきなのではないかと思う。

・システムが「プラントVSゾンビ」と酷似している
 筆者が未プレイだったため気付かなかったが、「プラントVSゾンビ」という海外のTDゲームにシステムがかなり似ている。もうちょっと独創的なところを出せなかったのか、それとも既存のゲームに気が付かなかったのか定かではないが……ゲーム性自体には問題はないが、一応問題点として取り上げておく。


-その他細かい問題点
 ○やおいネタに限らず寒いネタも多々。ユーザー間のネタである「んゆー☆」(♀デフォボイスの特定の攻撃ボイスを文字にしたネタ)を度々語尾に付けてくるユニットが居たりする。見ていて非常に痛々しく、キャラ付けに失敗している感がある。ちなみに所有するスキルは長射程高威力貫通攻撃に加え1マスノックバックというもので、ぶっ壊れ級の強さを誇っている。
 ○プレイ中の通信切断やフリーズ、強制終了に対するフォローが全く無く、スタミナだけが消える。ゲームの仕様的に解決は難しいが、一応問題点として取り上げておく。
 ○音楽は本家と同じものを使用している。せめてアレンジなどがあれば良かったのだが、難しい所だろう。
 ○ライセンス元のスクエニがFEZをどのように考えているかが改めて浮き彫りになったこと
(注釈:原作FEZは一度スクエニが手放そうとしていたものを拾われたという噂と、そのくせにスクエニが声を出し始めたという噂、そしてそこからFEZが悪化したという噂がある)
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 ▲昔のFEZは「全クラスがアタッカー」だったが、現在のFEZの思想(プレイヤー運営開発問わず)はまさしくこれである。通称死鯖戦法。

-総評
 ゲームに付随する世界観・設定、すなわちメルファリアマーチ独自の設定が、人によっては不快感を示すものがあるかもしれない。そういった内容に吐き気を催したりする耐性の無い方はプレイしないことをオススメする。勿論のこと、全てが全てそういう内容ではない。単純に戦争やってるお話はあるし、そういう話は面白いと思う。『スピンオフ』という予防線を張って行う悪ノリの度が過ぎているというだけである。
 ただしゲーム部分は(ほぼクローンゲームなためか)普通に楽しめる出来になっている。課金もほぼ必要が無く、スタミナの回復も遅いし、ソーシャル要素も薄い。どんなユーザーも、手軽にプレイすることができる内容になっているため、物語や会話等を気にしなければ十分に楽しめる出来にはなっている。
 ユニット間の物語などではなく、世界観自体が気に入った方は是非FEZをプレイしていただきたい(……が、今はFEZ自体も酷い状況になっている。どっちもどっちか)もし売上が高く見込めたのなら、是非とも本家FEZのバランス調整に充てていただきたいと筆者は切に願っている。


以下項目別評価。

・ゲーム性:3
 タワーディフェンス自体は普通だし、カードゲームRPGもありがちで普通。ゲームバランスが不安定な部分もなく、普通に楽しめる出来。

・独創性:2-
 前述した通り、ゲームシステムは名作「プラントVSゾンビ」と酷似しており、クエスト絡みはドロップ、カード合成といったものは一般的ソシャゲと同じ。独自の要素といえば、FEZの設定を使っているだけである。FEZのユニットでタワーディフェンスをするという発想自体は悪くないが、もう少しオリジナリティを発揮できなかったのか。
 追加で、つまらないネタを見せつけられるという稀に見る手法もあり評価ダウン。

・グラフィック:3+
 FEZに関わりのあるイラストレーターが大半を占めているので、FEZのスピンオフというテーマに合致しており良好な要素であるといえよう。

・音楽:3-
 本家の再利用を行っているのでマイナス評価。音楽自体は良好

・やり込み:4
 この手のゲームに漏れずやることは多い。やり込める程の内容かは微妙な所だが、レアカードが比較的入手しやすいことでモチベーションの維持は比較的楽だし、スキルMAXで称号が貰えたり、GooglePlay実績が貰えたりするため、悪くはないと思う。

・見抜き:3
 普通だがあまり扇情的なものはない。

・課金度:3-
 特に依存せずプレイできる(ことが分かっている)のは良い点だが、それでもレアカード系の入手は運が絡むことが多く、それまでは苦戦を強いられるかもしれない。

・運営:3-
 ネタや悪ノリがクソ寒いので評価ダウン。それ以外は不明。

・民度:不明
 ソーシャル要素は薄い。某巨大掲示板の民度はあまりよろしくない感じはある


・メルファリアマーチ 公式
http://melphariamarch.com/
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予定とか招待まとめ


2014.11.02.Sun.16:27
最終更新:2014/11/16

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・レビュー予定のゲームメモ

タイトルだけ書いとく予定っぽいやつ
実際に書くかどうかは不明

・オンゲ
League of Legends
TERA
L4D2
ZombiePanic:Source
PAY DAY THE HEIST

あと過去記事のレビューを再編する予定。特にFPS関連

・ブラゲ

・Vita

・スマホ

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招待関係は長くなるので追記へ
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