fc2ブログ

【PSVita】勇者のくせにこなまいきだ。G【パズル】


2013.12.14.Sat.19:13
勇者のくせにこなまいきだ。G(ゆうしゃ-、略称:ゆうなまG)

yuunama_g_logo.png


プレイ期間:1~2時間ちょっと
プレイ料金:基本無料・アイテム課金方式
現在までの課金額:0円

運営:ソニー・コンピュータエンタテインメント
ジャンル: ハンティングパズル
プラットフォーム:PSVita
プレイ人数:1人(アドホック時2~4人)

評価
ゲーム性:4
独創性:3
グラフィック:3
音楽:3
やり込み:4
見抜き:1
課金度:1
運営:不明
民度:不明

ポイント
・リメイク作品
・育成+落ち物パズル
・ソーシャル的要素はないがスタミナの概念はあり
・無課金のくせになまいきだ。G(がめつい)


-概要
 勇者のくせにこなまいきだ。Gは、PlayStationVitaでプレイできる基本無料のゲームである。PlayStationMoblieで購入できるパズルゲーム「勇者のくせにこなまいきだ。」に、コレクション要素と育成要素を追加したものである。「勇者のくせになまいきだ。」シリーズの世界観はそのまま引き継いでいる。プレイヤー=破壊神であったり、やっぱり魔王が戦闘に参加しないのも同じ。

-システム
・ゲームの流れ
 破壊神であるプレイヤーがブロックを壊し魔物を生み、魔王のいるダンジョンに攻め入る勇者を撃破する……というのはゆうなまシリーズ同様である。今作では、タッチスクリーンで落ち物パズルをこなしていくことで魔物を誕生させることができる。そうして勇者を撃退・捕縛し、彼らを採掘場で働かせることによって、新しい魔物やアイテムを入手することができる。入手した魔物やアイテムを合成し、ダンジョンで誕生させられる魔物を強化して、再び別のダンジョンで勇者を待ち構える……といった流れになっている。
yuunama_g_00.jpg yuunama_g_01.jpg
 ▲パズル→採掘→強化→パズル……の流れである
 
・パズル要素
 このゲームのメインコンテンツである。ダンジョンに攻め入る勇者を撃退するのが目的である。時間経過によりどんどん魔王の位置へと近づいていき、完全に近づかれるとゲームオーバーとなる。ゆうなまシリーズでは魔王の配置などいろいろあったが、今作では単純に制限時間を表している。
yuunama_g_02.jpg

 タテヨコ5×8に区分けされたエリアがあり、破壊神であるプレイヤーはその中の「土ブロック・魔物ブロック・養分ブロック」を破壊することができる。破壊したブロックより上のブロックは重力により落下する。破壊したブロックの空間には、上のブロックが落下する前に、ヨコのブロックをスライドすることにより、ブロックを移動させることができる。この「落下」と「スライド」を利用して、タテかヨコに同じ魔物ブロックを3つ以上揃えることで、魔物が誕生し勇者に攻撃を加える。これを繰り返し、制限時間以内に勇者のHPをゼロにすることでダンジョンクリアとなる。
yuunama_g_03.jpg yuunama_g_04.jpg

 一定数以上ブロックを破壊すると、勇者が攻撃を放ち、エリアの一部をオジャマブロックへと変化させる。オジャマブロックは移動は可能だが破壊できず、魔物ブロックを揃えて消滅する際に、同じ方向に存在していれば破壊することができる。また、レベル5の魔物を揃えた時の効果でも破壊される。がむしゃらにブロックを破壊しても勇者の攻撃を受ける(オジャマブロックを生み出す)ばかりなので、よく考えてブロックを破壊する必要がある。
 魔物ブロックには1から5までレベルが存在する。レベルが高い程勇者に与えるダメージが大きくなるが、自動で生成される魔物ブロックは1から3までしか存在しない。魔物ブロックを揃えることで、レベルの一つ高い魔物ブロックも同時に生成される。そうしてレベルの高い魔物ブロックを揃えることができる。レベル5の魔物ブロックを揃えると、魔物ブロックを生成しない代わりにエリア内の土・オジャマブロックを全て破壊する。
 養分ブロックは魔物ブロックが輝いたような見た目になっており、破壊することで、周囲のブロックのレベルを上げることができる。オジャマ→土→魔物レベル1~5と成長していく。また、普通の魔物ブロックとしても使える。
 魔物が誕生した際の空間を利用し、新しい魔物を誕生させると「コンボ」となり、コンボの数だけ魔物が誕生する。そのため、レベルの高い魔物ブロックを単体で揃えるよりも、レベルの低い魔物ブロックをコンボを繋げて揃えた方が与えるダメージが大きい場合もある。もちろん、コンボを繋げてレベルの高い魔物ブロックを揃えた方が強力ではあるが、そこはプレイヤーのテクニック次第だろう。
 ……と少々長ったらしくなったが、ゲーム内チュートリアルがあるので簡単なルールは把握できる。
 他にも「土・オジャマブロックを全て破壊する」「制限時間を戻す」「勇者を必ず捕縛できる」という3つのひみつ道具があるが、入手方法は後述。1プレイ中に使える限界数もあり、使うタイミングの見極めが必要。
yuunama_g_05.jpg
 ▲ランクに応じて破壊神パワーを入手。魔物の強化や進化で必要になる。

・コレクション要素
 勇者の撃破に成功し、ダンジョンをクリアすると、勇者を捕縛できることがある。そうして捕縛した勇者を採掘場で働かせることで、新しい魔物や、合成に使用できるエサ、ひみつ道具などを入手できる。ダンジョンごとに現れる勇者は決まっており、運がよいとレア勇者に遭遇できる(捕縛できるかどうかはクリアしてみないと分からないが)。
 勇者は魔物の強化(後述)にも利用できるが、同じ勇者を持っていると新しく同じ勇者を入手することはできず、一度入手した勇者は図鑑に登録されるので、合成に利用して大丈夫だろう。ただし、基本的にはエサの方が経験値効率は良く、また魔物の進化(後述)に特定条件の勇者を使う場合があるので注意しておこう。
yuunama_g_06.jpg
 ▲ノーマル、ボスの他には、レア、Sレアな勇者が存在する。イントロ画面で輝いた勇者が現れると……

・育成要素

 ダンジョンで誕生する魔物は、他の魔物や勇者、エサを合成することで強化できる。強化することによって攻撃力が上がり、勇者に与えるダメージも大きくなる。魔物にはレベルとランクがあり、レベルが10になるとランクを上げなければ強化することは不可能になる。ランクを上げるためには、特定の勇者を合成する必要がある。ランクは最高で5まで上がる。魔物にもいろいろ種類があるようで、様々な魔物を集め、また育成することを楽しむことができる。
yuunama_g_07.jpg yuunama_g_08.jpg
 ▲新しい魔物は採掘で入手できる。

-特徴
・高いやり込み要素
 勇者や魔物をコレクションする楽しみや、魔物を強化していく楽しみがあり、長くプレイできる。また、ダンジョンクリア時のスコアによってクリアランクが決定されるので、ハイスコアを出して高いクリアランクで埋めていく、といった遊び方も可能。総じてやり込み要素が高いゲームだと言えるだろう。

-問題点
・無課金のくせになまいきだ。G(がめつい)

 基本プレイ無料を謳っているが、ツルハシ(ソシャゲ等で用いられる疲労度やスタミナに相当する。これが切れるとプレイができなくなる)の回復速度が無料モードではめちゃくちゃに遅い。無料のままだと7時間で1回しかプレイできないという有り様である。つまり、1日分の時間が経って3回しかプレイできないのである。保有限界もデフォルトでは3なので、ツルハシを溜めておくことも出来ない。1プレイあたり1~2分程度なので、7時間経ってようやく1~2分プレイが可能になるのである。これはつらい。
 無料モードの他には3つのゲームモードがある。「1日10プレイ(144分/1回)」が283円、「1日24プレイ(60分/1回)」が630円、「フリープレイ」が945円となっている。実際のところはゲームモードではなく、単純に課金でプレイ回数回復速度上昇・プレイ回数保有限界増大が可能になると考えた方が正しい。値段自体はそこまで高くなく、比較的お手軽にツルハシの回復速度と保有量が増えるが、さすがに制約が厳しすぎるのではないか。リメイク元の「勇者のくせにこなまいきだ。」が600円のDLゲームだったため、それを考慮すれば分からないことも無いが……。
 ソーシャルゲーム等で用いられるスタミナの概念だが、これを課金アイテムで回復させようとするのが基本プレイ無料・アイテム課金ゲームにおける一つの売り方であるのに(それが良いシステムかどうかは別にしておいて)、プレイ回数をガチガチに制限して、それをわざわざ課金でアンロックさせるようなシステムを作る意図がよく分からない。フリープレイモードも購入できるが、それなら最初から基本プレイ無料なシステムにせず、単純に有料のDLゲームにすれば良い話である。「ゆうなま」というブランドもあるし。
 ちなみに、一度に働かせる勇者の数や魔物の保有限界等も課金で上限を追加購入することが可能である。こちらはまだゲームを進めていないので必要性については把握していないが、それほど高くはない模様?


以下項目別評価

・ゲーム性:4
 パズルはプレイしていて単純に面白い。コンボを狙う楽しみがあるし、戦略の幅もある。元々はこれで一つの完成されたゲームだったが(リメイク元である「勇者のくせにこなまいきだ。」)、それに魔物を育成するという要素が加わり、どういったバランスになっているのかはプレイを重ねないと分からない。

・独創性:3
 ゆうなま自体は比較的独創性溢れるゲームだったのだが、ゆうなまの世界観をパズルにした!という感じで、こちらは中身としては平凡である。育成要素・コレクション要素も、要素としてはド定番といっても過言ではないだろう。

・グラフィック:3
 実質3.5。特段美しいわけではないが、シリーズの世界観にマッチしたレトロ調なグラフィックはしっかりと作りこまれている。過去シリーズの流用である可能性もありえるのだが(未プレイ)、それとこれとは別の話だろう。

・音楽:3
 実質3.5。特段美しいわけではないが、シリーズの世界観にマッチしたレトロ調なBGMはしっかりと作りこまれている。上と同文である。

・やり込み:4
 前述の通り、コレクション要素と育成要素の二つが合わさり大きなやり込み要素と化している。パズルでハイスコアを狙うということも可能。

・見抜き:1
 これはそういうゲームではない。多分。

・課金度:1
 残念ながら無課金のままでは快適なプレイすることはできない。落としきりのゲームと考えれば、この課金度の評価はかなり高くなるが、それではこの項目のコンセプトには合致しないため1にさせていただいた。
 ただし、そもそも無料で殆ど遊べてしまったら全然儲からないということは分かっているし、ゲームモードだけでも購入する価値は十二分にあるということはここに記述しておく。

・運営:不明
 何かしらネットを通じてイベントがあるようだが……今のところ不明である。

・民度:不明
 オンラインに接続できるようだが、ソーシャル的な要素はなく、マルチプレイもアドホックのみなため、他プレイヤーとコミュニケーションを取るといったことはほぼ皆無だろう。今のところ。

-総評

 ゲーム内容は面白く、やりこみ要素も高いことは窺えるのだが、1日3プレイ(7時間/1プレイ)のみという制約が問題。基本プレイ無料を謳ってはいるが、ほぼ体験版のような制約になってしまっており、無料(満足に遊べるとは言っていない)の状態になっている。基本プレイ無料というより、1日中放置してたらほんの少しずつ進められる体験版という感覚でDLした方が良い
 値段は1時間/1プレイでも630円、フリープレイモードですら1000円程度と、有料のゲームとしては十分に安いので、何度も何度も遊びたいという方は購入しても全然問題はないだろう。また幸いなことに、ゲームモードのアップグレード時は差額を差し引いてくれるので、安いゲームモードを買って暫く遊んでみて、もっと遊びたい人はフリープレイモードを安く購入する、といったこともできる。

-余談
 ◯たとえ無料モードでも、あまりのスタミナの回復力の遅さでスタミナMAX状態で無駄にすることがない。
 ◯一番安いゲームモードは283円であり、ゲームアーカイブスのSIMPLEシリーズの300円よりも安いので、セール時を除きウォレット調整に適している。
 ◯Vita専用のDLゲームだが103MBと軽く、カードに入れやすい。


・プレイステーション オフィシャルサイト
http://www.jp.playstation.com/software/title/jp9000pcsc00047_000000000000000001.html

【PSVita】拡散性ミリオンアーサー【カード系RPG】


2013.12.04.Wed.06:43
拡散性ミリオンアーサー(かくさんせい-、略称:拡散性MA)
(Vita版)

2013/04/29 記事作成
2013/04/30 簡易的な攻略関連のコラムを追記
2013/05/03 Vita版自演招待のコラムを追記
2013/06/26 レビューの修正
2013/12/04 評価・レビューの修正

kma_logo.png
(C)SQUARE ENIX

プレイ期間:8ヶ月
プレイ料金:基本無料
現在までの課金額:3600円

運営:スクウェア・エニックス
ジャンル:オンライン専用カードバトルRPG
プラットフォーム:PSVita
プレイ人数:1人

評価
ゲーム性:3
独創性:2
グラフィック:4
音楽:3
やり込み:4
見抜き:4
課金度:2
運営:2→3→2
民度:3

ポイント
・とあるスクエニの社会遊戯(ソーシャルゲーム)
・カードゲームRPG
・プレイヤーキャラ選択式
・妖精さんを集団でボコるゲーム
・歩いて増えた味方を店で売って金を稼ぐゲーム
・紅茶と緑茶を飲むゲーム

-概要
 拡散性ミリオンアーサー(以下拡散性MA)は、元々はスマートフォン専用のオンラインゲームだったが、4/11日にPlaystationVita版のサービスが開始した。Vita版は、スマートフォン版の歴史をなぞりながら発展していくそうで、スマートフォン版とは何も繋がりが無く、セーブデータも持ち越したり出来ない。また、スマートフォン版で実装されていた要素が実装されていなかったりするが、未開発ではなく、Vitaの特性を活かしたいために実装しなかった要素等もあるそうだ。他にも、キャラカードのステータスやスキルがスマホ版とは違っていたり等、差異は様々な所で見て取ることが出来るだろう。運営開発もスマホ版とは別の部署らしい。
 本作はカードゲームRPGとなっており、探索やガチャでカード(騎士)を集め、それを強化し、ストーリーを進めたり、妖精(敵)や他のプレイヤーとバトルしたりするというのがこのゲームの根幹となっている。ストーリーはアーサー王伝説をモチーフとした舞台を中心に繰り広げられていくが、このあたりは公式HPなどを参照していただきたい。また、このゲームを新しく始める際に招待IDを入力すると、最初からスーパーレアのカードを持ったまま始められ、一定のレベル到達時に課金アイテムが少し貰えるようになる。この記事の下の方に自分の招待IDを記載しておくので、プレイしようと思った方は入力してみるといいだろう。なお、招待に成功した側にもカードが送られるそうで、自分の招待IDを知り合いに教えてあげるのも良い。(ただ、その招待で貰えるカードがかなり強く、複数枚集める仕様も重なって、電子掲示板やらTwitterやらにむやみやったら招待IDが貼られているそうだが……。複数枚集める必要がある仕様については後述)
kma_1.jpg


-特徴

・とあるスクエニの社会遊戯(ソーシャルゲーム)

 公式HPのキャストを見て頂ければすぐに分かると思うが、シナリオが『とある魔術の禁書目録』(以下『とある』と略)の作者、鎌池和馬氏であり、OPアニメ製作が『とある』のアニメ製作を担当したJCSTAFF、さらに『とある』の原作イラストレーターであるはいむらきよたか氏、アニメ版『とある』のキャラデザ・総作画監督を担当した田中雄一氏らがカードイラストを描いている。えらく豪快に釣りに来たなスクエニ。声優も同じく『とある』シリーズ(こちらはどちらかというと『とある科学の超電磁砲』寄りか?)で聞いたことのある人が多い。そんなこんなで、この項は『とあるスクエニの社会遊戯(ソーシャルゲーム)』と纏めさせていただきたい。

拡散性MAのOPムービーはこちらから。
http://www.youtube.com/embed/SUrpuKeVMrc

kma_2.jpg

・その他細かい特徴

 ○シナリオとの兼ね合いか、この手のゲームには珍しく開始時にプレイヤーキャラ(所属を兼ねる)を選択する。またそのキャラはカードとして使用出来る。性能は同レアリティ帯・同コスト帯ではコスト対ステータスに優れる程度(総ステータスはそこまで高くはない)で、売ったり合成素材にも使えるようだ。なお、イベントをこなすことで複数枚入手が可能。
 ○基本プレイ無料だが、シナリオを全部楽しむことが出来る。鎌池和馬氏のライトノベルを読んでいる感覚になれる(かもしれない)。課金してないとストーリーが進まなかったり、お話をDLCで購入するパッケージゲーム(!)もあったりするが、こういう所は優秀な点だろう。ただし個人的な感想だが、内容自体は凄く微妙である。
 ○魔法の派の主人公(黒髪の人)は男である。
 ○現在、月刊ビックガンガン、ヤングガンガン、月刊コミック電撃大王にて漫画・4コマが連載中である。

-ゲームシステム
・基礎システム
 前述した通り、『探索やガチャでカード(騎士)を集め、それを強化し、ストーリーを進めたり、妖精・強敵といった敵や他のプレイヤーとバトルする』で完結している。ゲームとして重きが置かれているのは、おそらくカードの強化要素だろう。
 では細かい所を紹介していこうと思う。プレイヤーにはアクションポイント(AP)とバトルコスト(BC)の2つの数値が用意されており、APを消費して探索を行い、BCを消費してバトルを行うことが出来る。この2つの数値はプレイヤーのレベルアップ、もしくはフレンドの増加によって最大値を増やすことが可能だ。そして、APは現実時間3分に1回復し、BCは現実時間1分に1回復する。
 騎士のステータスはCOST・HP・ATK・レアリティで構成される。騎士のレアリティは6種類(スマホ版は7種類)存在し、NORMAL、NORMAL+、RARE、RARE+、SUPERRARE、SUPERRARE+(以下N、N+、R、R+、SR、SR+と略)の順で高くなる。基本的にコストが高い程ステータスは高くなる傾向にあり、コスト対総ステータスであるコストパフォーマンス(以下CP)は、レアリティが高い程高くなる傾向にある。バトルでは、デッキに編成された騎士のコスト分のBCを消費してバトルが行われる。

・レイドボスの存在
 このゲームの中で大きなウェイトを占めているのが妖精・強敵(以下レイドボス)の存在だ。このゲームでは探索を行うことでレイドボスが現れ、それを倒すことで騎士のカードをドロップする。一人で倒すことももちろん可能だが、登録されているフレンドも、他の人が出現させた妖精と戦うことが可能である。レアドロップとして、その妖精・強敵自身のカードや、レアリティの高いカードを落とすことがあるが、倒せば倒すほどどんどんHPと攻撃力が上がっていくので、単独では倒すのが辛くなっていく。
 撃破した際の入手カード数は、「発見者は2枚」「ダメージを与えた人は1枚だけ」「トドメを刺した人は2枚」となっている。発見者がそのまま一撃で倒してしまえば2枚だけだが、他の人がダメージを与えればその人も1枚貰え、発見者にも2枚貰えるため、一般的にはレイドボスは複数人で戦うことが推奨されている。
 また、イベントによってはレイドボス撃破後に強いボスが現れることがある(公式用語:覚醒)。HP・攻撃力共に相当に強化されるが、落とすカードのレアリティがさらに高くなり、レアカード入手のチャンスとなる。なお、レイドボスは発見から2時間で逃走するが、こちらの覚醒ボスは1時間で逃走する。
kma_4.jpgkma_3.jpg
どうでもいいがこの連続スクショ、取った順番が逆である

・騎士の育成
 騎士に他の騎士を合成することによって、騎士を育てることが出来る。レアリティごとに基礎経験値が用意されており、例外を除いてはこの基礎経験値と、騎士の保有経験値の7割を経験値として得る。また、同じカードを合成することで、騎士は『限界突破』という、上限LVの限界が上がるというシステムが存在する。このシステムのお陰で、SR1枚の騎士よりもR4枚の騎士の方がステータス良くなるということが多い。但し、ステータスが良い=最優先で入れるべき、ということではないことは把握していただきたい。適材適所。
 それぞれの騎士は何かしらのスキルを持っており、「自分のHPが50%以下の時攻撃力3倍」「レイドボスにダメージ2倍」「HPを攻撃力分回復」「戦闘勝利後に一定確率でBC10回復」などといったものがある。カードのステータスだけではなく、こういったスキル性能もカードの強さに影響を与えている。ちなみに、対人戦では攻撃力関係のスキルが、レイドボス戦ではHP回復関係・スタミナ回復関係のスキルがよく使われている。

-問題点
・カードのレアリティとステータス
 ここでは以前レアリティとステータスについて述べていたが、レアリティが高いのが強いというのは当然として、レビューを訂正させて頂きたい。
・限界突破の問題
 騎士に同じ騎士を合成すると『限界突破』システムが発動するというのは前述の通り。それはレアリティの低いNは勿論のことだが、レアリティの高いSR、SR+も同じである。つまり、SR、SR+の真価を発揮させたければ、限界突破上限数分のSR、SR+カードを引く必要があるということである。大体想像が付くと思うが、SR以上のカードの出現率は高くなく、ただでさえ確率の低いレアリティの、同じカードを引く必要があるのである。本来なら「被ったレアカードを上手く活用できるシステム」であるべきなのだが、「レアカードを被らせることが推奨されるシステム」とバカげたことになっている。まさに金を搾り取るシステムである。
 一応、限界突破絡みの救済策として『リミットブレイクチアリー』(通称リミチー)が存在するのだが、イベントで上位入賞の報酬程度しか出ることはなく、極めて入手が困難であるため、あまり意味を成していない。最近のアップデートにより、いろいろな所で貰える「チアリーの因子」を10000個集めることでリミチーと交換することが可能になったが、ログインボーナスで15個しか貰えず、ランキング最上位で1000個、普通にプレイして入賞するランクで200個程度なので、気休め程度のシステムになっている。
 唯一の救いとして、PvP要素である因子バトルが、あまりステータスの高さに依存しないことと、対人イベントでもお金をつぎ込んだ方がランキング上位に行けるという点である。つまり自己満足の範疇なので、個人の問題になる話ではあるのだが。
 このシステムのせいで、SRやSR+を1枚だけ引いてもその真価は発揮できないので「スタミナを無駄遣いせずにイベントをこなし、周回報酬のイベントSRカードを使い課金アイテムを貯めこむ無課金」もしくは「SR+限界突破上限目指し圧倒的課金でイベントを蹂躙する廃課金」の極端な二択が薦められている、というのがこのゲームの現状である。事実、筆者のデッキもイベントで入手できるSRを限界突破したものをメインに使っている。
kma_5.jpg

・対人戦イベント絡みの問題点(主に運営)
 前項の限界突破から流れは続くが、「イベントをこなすかレアドロップを5枚狙うかガチャを引いて5枚被らせないとSR以上のカードは限界までLV上限突破できないのか?」といったことはない。1日1回のログインを重ねることで、ログインボーナス限定のSRカードを月ごとに2枚まで貰うことができる。貰えるカードはその月によって固定であり、ログインだけで確実に1回は限界突破ができることになる(ただし貰えるカードの強さはピンキリだが……)。秘境が追加されるイベントの秘境ボスとしてログインボーナスのSRカードが1枚が手に入る。こちらはAPをそれなりに消化していれば簡単に手に入るのだが……。
 対人戦イベントの報酬として1枚が貰えるのだが、こちらが問題である。対人戦イベント期間は短く、回復するBCの量が限られてくる上に、強さが不明瞭な他の人のデッキと戦わねばならないと、ここでも運営の搾取の手が伸びてくる。それでもまだイベントで入手した課金アイテムを使い、BCを回復すれば取れる程度にはマシだったが、最近では「与えたダメージ量で入手ポイントが変わるようにします!でも負けたら70%減な!」と、廃デッキ優遇のシステムに変わってしまい(弱いデッキ相手でも勝てば消費したBC分貰えていたポイントが、勝利+多ダメージでようやく前と同じポイント入手量)、さらに入手ハードルを上げ、その挙句、ログインボーナスの紹介ページで「簡単な目標を達成することで限界までLV上限突破が~」という記述が「一定の目標を~」とハードルを引き上げたことを認める、記述の変更を行っている。
 以前はそれなりに簡単に入手できたログインボーナスSRカード、始めたてのプレイヤーも容易に入手できるカードをどうして入手しづらくするのか、全く理解できない。運営は金のことしか頭にないのだろう。

・レイドボスの問題点
 秘境を歩いていると遭遇する妖精・強敵(レイドボス)であるが、イベントとの兼ね合いによって、撃破後に覚醒することがあるのは前述した。しかし、この覚醒ボスは「自分のレイドボスを出現させたままだと、他人のレイドボスを倒しても絶対に覚醒しない」という致命的な仕様がある。つまり、自分のボスが強くなりすぎて倒せないのに、フレンドのボスも倒すことが出来ないという二重苦に陥る。(厳密には倒せないことはないが、絶対に覚醒しないので基本的に好まれない)
 また、自分のボスをフレンドが倒し覚醒したボスも、覚醒元ボスを出現させた自分は何も関係が無いという扱いなので、ボス出現履歴を見ると「自分のボスから覚醒したらしきボスがいつの間にか倒されていた」ということもある。運良くフレンドの覚醒ボスに会えても、フレンドのフレンドが即座に覚醒ボスを倒してしまうこともある。デッキのカードをボス用に入れ替えている間に倒されていることもあり、「フレンドのフレンドは敵」だとか、ギスギスオンラインなとど言われたりもする。
 これに、ダメージポイントイベント(ボスの強さと与えたダメージ量に応じてポイントが貰えるランキングイベント、覚醒ボスはさらに多く貰える)や、多重覚醒(覚醒ボスがさらに覚醒すること。前述の絶対に覚醒しない仕様が引っかかることが多い上に、覚醒ボスがすぐに倒されてダメージを一発与える暇もない)が組み合わさると、もう目も当てられない惨状になる。
 せめて覚醒元ボスの保障があればこんなギスギスなことにはならないのだが。

・運営体制の問題
 自分が、以前はスマホ版より良いなどどのたまっていた運営だが、プレイを重ねる内にいろいろ見えてきた。
◯すぐに変わるガチャ内容
 ガチャ内容……というより、期間限定のSR、SR+カードが1~2ヶ月も持たず、2~3週間程度で入れ替わっていく。前述した限界突破の仕様を見ていただいた方には、これが並大抵のことではないことと理解していただくのは難しくないだろう。さらに、期間限定のレアカードは強い調整がされており、紹介ページにも限界突破時には◯◯万ダメージオーバー!などと書いており、運営はそんな短期間で期間限定のSRを5枚引かせようとしている
 そのガチャ期間が終われば、また別の期間限定ガチャが現れ……とキリがない。ドメル戦法である。なお、時期が経つとその期間限定カード達は復刻ガチャとしてまた現れる。ここまで来るともう露骨を通り越した何かであろう。
 一応、期間限定SRカードは確率ウン倍だとか書いてあるが、そもそもの出現確率や全体でどれだけの割合なのかなどといった情報は全くないので、イマイチ信用は出来ない。ガチャチケットを使った際は割と出現することがあるので、出やすいようになっているのかもしれないが、復刻ガチャにはガチャチケットは使えない。
◯廃課金者には甘い運営
 イベントの秘境ボスが何度も戦えるという不具合が起こったことがある。何度も戦うことで、撃破報酬を何度も受け取ったり、ランキングポイントを何度も入手したり……という影響が起こった。普通の運営の対処としては「不具合の利用行為としてBAN」だとか「データのロールバック」などといった対処を行うべきである。しかし、この運営が行った処置は「不正入手したランキングポイントの削除+1日接続不可」だけであった。その秘境ボスは、通常のAP回復量ではその時点では到達不可能であり、廃課金ユーザーのみが到達できたと考えられる。運営の公表によると、5回程ボスを倒したユーザーが3人、数百回ボスを倒したユーザーが2人だそうだが、この2人に対する処置も、上記のものである。廃課金者が、不具合の利用行為を露骨に行ったにも関わらず、永続BANすることもなく、さらに言えばボスの撃破報酬のSRカードのことについては何も触れられていない。合成利用して対処が難しかったのかもしれないが、それならロールバックという手段を取るのが普通だし、いっそ永久BANをするべきではないだろうか……普通の運営であれば。
 まぁ、対人戦イベントで廃デッキ有利なシステムに変える程度の運営なので、おそらくもっと廃課金者有利に傾いていくことだろう。スマホ版と比較して運営がマシという評価も無くなり、これからの拡散性MAに悪い意味で期待がかかる。


・その他細かい問題点

 ○一部を除いたほぼ全てのカードにホログラフィックレアが存在する。12箱に1枚という割合かどうかは不明だが、とにかく出ない。特徴として、『カードがキラキラしている』『ステータスが10%ほど強い』『LV上限が少し高い』等が上げられる。イラストの変化はないが、こちらの方が強いことは確かなので、ガチ勢にとってはこちらが必要になってくる上に、カードリストにも残る仕様なので、リストコンプを目指す人間にとっては限りなく険しい道になると予想出来る。イベントでランキング上位の報酬として挙がっていることは多いが、何の救済措置にもなっておらず、むしろランキングが激化する原因となっている。
kma_6.jpgkma_7.jpg
 ▲左が通常、右がホロレア。なお、正直どうでもいいが、ホロレアの輝きはVitaのモーションセンサーに対応しており、傾けると光り方が変化する。
 ○前述の『限界突破』システムだが、ガチャ等でカードを入手した時に、同じカードを持っていると自動で合成されてしまう仕様が別に存在する。この合成では『限界突破』は発生しない。対策はそのカードのホロレアを所持しているか、カードのLVが上限だと行われないのだが、自分でカードを合成する必要があるシステムを作っておきながら、そういうお節介なシステムを作る必要はあったのだろうか。一応、合成にはお金が掛かり、自動合成の場合は、その合成代が掛からなくて済むという利点はあるが……
 ○技巧の場(テクノスミス)の主人公(女)が割とお下劣。仕方ないね。
 ○Vitaのタッチスクリーンは誤爆が多いので、変な操作をしてしまったりする。
 ○それに関連して、カード単体の保護機能がないので、誤操作でカードを間違えて売ったり合成したりする危険がある。レアカード以上は売却・合成前に警告が出るが、それ以外のカードを使っている時は注意しよう。
 ○騎士たちのサブストーリーが金箔並みに薄い内容。文章量にして、このレビューの1段落もない程度。シナリオ全てを鎌池氏が担当しているなら仕方のないことだとは思うが、もっと長くても良かったと思うし、別の人間が担当しても良かったのではないか、と思う。
 ○ゲーム内でコミュニケーションを取る手段が無い。一応、自己紹介欄やいいね!メッセージなどで個人を表現出来るが、あくまでPSN頼りになっているようだ。

以下項目別評価。コレ要らないような気がしてきた。

ゲーム性
:3
スマホを持っていればすぐにでもプレイ出来そうなよくあるカードゲームRPGだが、「ハードを携帯出来る」ことと、ソシャゲの「合間合間にプレイ出来る」という2つの要素の相性は実に抜群であることを再確認させられた。ちなみに自分の携帯はガラケーです。

独創性:2
同じようなカードゲームRPGはいくつも存在している。Vitaには殆どないだろうが……

グラフィック:4
前述した『とある』シリーズのイラストレーターだけでなく、実の多くの絵師が参加しており、どのカードのイラストも秀逸なものばかりである。さらに、LV上限でイラストが変化する仕様もあり、多くのカードに愛着を持つことが出来るだろう。

音楽:3
ヒャダイン氏が作曲しているらしい。普通。個人的には妖精戦のBGMがお気に入り。

やり込み:4
カードコンプを目指そうとするとおそらく多大な時間が必要になるだろう。

見抜き:4

グラフィックは前述のとおり優秀なものが揃っているので、広義的には行い易い部類に含まれるだろう。ただ、基本的に優秀なものはLVMAX時のものが多いので、少々苦労するかもしれない。いざとなったらwikiで確認することも出来るので、その点は安心である。え?wikiだけ見てろって?分かんねえやつだなおい

課金度:2
『RARE+以上のカードの入手手段が限られている』現状、強さを求めるなら課金は必須だろう。

運営:2→3→2
スマホ版の風評もあり低い評価をしていたが、安定したアップデートに、スマホ版と同じ轍を踏まない更新内容と、しっかりと仕事をしているので評価アップ。スマホ版とは運営開発が違うようだが、はてさて。
運営体制に問題あり。廃課金者が有利になるような対人戦イベント仕様の修正、廃課金者の不具合利用に対する処置が甘いといった、一部のユーザー贔屓が露骨に目立つ。前述の評価は一体なんだったのか。

民度:3
殆どコミュニケーションが出来る要素が無く、他人のことはよく分からない。マナーの悪い行為もあるにはあるが、全く目立たずあまり気にならない。

-余談
 ○レビュー文を書いてる時に情報が欲しかったのでいろいろ調べたのですが、Wikiより、限界突破システムを利用していないSR+(LV上限45~60)と、利用したNカード(LV上限45~50)では、レベルMAXになった時の『コストパフォーマンス』はNカードの方が上回ります。そう考えれば、高レアカードの限界突破にほぼ頼れない無課金プレイなら、Nカードもしっかり育成して使っていくことが出来そうです。ただし、デッキは12枚までしかカードは入れられないので、デッキ対ステータスは相変わらず低いままなのは注意点です。
 ○スクエニ社長の和田氏が「射幸心煽るゲーム作ってない!」って言った時にコンプガチャを出していたゲームはコレで、その景品だった「絢爛型ラピス」は、まとめアフィブログを見ていた方は見たことがあるかもしれません。
 ○最近コレと言ってネタがないので、Vitaの基本無料ゲーもレビューすることにしました。あと私の招待IDは「Va60d」です。自演紹介しようと思ったけど、Vitaってメモカ1枚につき1アカウントということを最近初めて知りました。自演紹介を実際にやってみました。追記の方にコラムがあります。アップデートにより、紹介はVita1台につき1回までという制限が行われました。南無。
kma_8.jpg
 ○厳密な定義で言えば、このゲームはソーシャルゲームではありませんが、すごくそれっぽいので僕はソーシャルゲームと呼んでます。
kma_toaru.png


-簡易攻略
結構これ関連で検索を掛けてくる方が多いので、僕が調べたことを追記の方に簡単に書いておきます。
http://tekitounetoge.blog.fc2.com/blog-entry-20.html#more

-過去レビュー

http://tktgst.ifdef.jp/blog/kakusan_ma_2.txt 2013/06/26版
http://tktgst.ifdef.jp/blog/kakusan_ma.txt 2013/04/30版

-拡散性ミリオンアーサー Vita版公式

http://www.jp.square-enix.com/ma_vita/
続きを読む "【PSVita】拡散性ミリオンアーサー【カード系RPG】"
 | HOME |